部屋探しされる方は賃貸検索サイトを利用するケースが多いため、物件募集する際は仲介会社に同サイト掲載してもらう物件が殆どです。希望条件に合致することができれば、問合せ/内見予約に積ん挙げられるため早期客付けが期待できます。
ただ「貸主の物件」と「部屋探しされている方」の希望条件が1つでも合致しなければ、その時点で成約対象外となってしまいます。そのため競争力が低下した古い物件は、同サイト内の反響数を増やすため価格競争が発生しやすくなります。
弊社物件がある山梨県は日本一空室率が悪く、更に所有物件は築年数が古くなっていますが、弊社物件では賃貸ポータルサイトに頼らなくても反響数を伸ばすことに成功し、その結果本執筆時の2024年3月25日現在満室状態が続いています。
本投稿は賃貸検索サイトに頼らなくても反響数を伸ばす方法について、お伝えいたします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.賃貸検索サイトの問題点
賃貸検索サイトは短時間で希望条件に合致した部屋を確認できるため、部屋探しされる方にとって便利なツールと言っても過言ではありません。
一方部屋を貸し出す側の仲介会社/貸主は希望条件に沿った集客を行わなければならないため…
掲載料コストアップ
空室期間長期化
家賃値下げ
を余儀なくされてしまいます。
それぞれの立場に立った際に発生してしまう問題点についてみていきましょう。
1)仲介会社側
賃貸検索サイトに物件情報を掲載する場合、掲載料は仲介会社側負担となります。そのため募集期間が長期化してしまうと、仲介会社側の掲載コストが増すばかりとなります。
その結果、一部の仲介会社では掲載コスト削減のため反響数が伸び悩んでいる物件掲載を取りやめてしまうところがあります。
▶仲介会社側の裏事情に関しては、こちらの動画をご覧下さい。
2)貸主側
募集期間が長期化すると家賃機会損失が大きくなります。
そのため管理会社/仲介会社では一定期間内(目安としては3か月程度)で部屋が埋まらない場合、募集家賃の見直し提案をしてきます。
家賃見直し→成約に至れば、空室による家賃機会損失を抑えることは可能です。
しかし家賃値下げを行えばその分家賃収入は減少します。さらに同じ物件内において家賃が異なる現象が生まれるため、クレーム&家賃値下げ要求といった新たな問題が発生してしまいます。
2.脱賃貸検索サイト集客の方法
賃貸検索サイトの最大の弱点は
顧客の希望条件に全て合致しなければ成約対象外となる
家賃値下げや入居条件緩和すると、成約率が上昇する代わりに借主の質/収益性の低下
が懸念されてしまいます。
安定的な集客+収益性確保を目指すのであれば、ブルーオーシャン=賃貸検索サイト依存から脱却するしか方法はありません。
ICT総研が実施した「2022年度SNS利用動向に関する調査」によると、日本のSNS普及率は82%に及ぶことがわかっています。
またSNS利用するアンケート調査では、「仕事や趣味などの情報収集」という目的が最も多く全体の約半数となる44%という結果でした。
つまり物件情報をSNS媒体を使って拡散することで、より多くの方に物件を知ってもらうことができると思われます。実際に一部の仲介会社ではSNS媒体を使った集客を行うことで、反響数/成約率を伸ばすことに成功しています。
▶ICT総研のプレスリリースについては、こちらをご覧下さい。
3.脱賃貸検索サイトの効果とは?
弊社物件は日本一空室率が悪い山梨県にあり、今年で築30年目となります。
弊社物件は退去リフォームには力を入れていたこともあり、2016年までは比較的安定した集客を行うことができていました。しかし翌年繁忙期募集部屋は殆ど埋まらないばかりか、3月末に転勤による2部屋同時退去が発生してしまったため、一気に収益が悪化してしまいました。
▶当時のアパート状況に関しては、過去記事をご覧下さい。
今までの空室対策では安定的な集客を行うことができないと判断し、これを機にリフォームからリノベーションへと舵を切ると同時に、募集方法自体も賃貸検索サイトから物件独自集客に切替え、2018年から物件公式サイトを立ち上げました。
SNS集客を取入れたことによって、ハッシュタグ検索した方にダイレクトに情報配信が可能となったことから反響数は右肩上がりとなりました。
参考までに、2020年1月~12月までの弊社公式SNSサイト反響数(山梨県内)は…
SNS閲覧数は年間で約1700人。
Twitter 甲府市:306人/甲斐市:35人
Facebook 甲府市:23人
Instagram 甲府市:52人
YouTube 甲府市:4人
Instagram Stories 甲府市:7人
その内物件エリア内に在住の方がSNSを見て内見→成約になった方が3組いました。
山梨県は県全体の人口が80万人程度であることから、正直SNSを見ている方はあまりいないのではと思っていました。しかしSNS集客をしてみると当方が想定していた以上に多くの方物件情報を閲覧していることがわかりました。
また賃貸検索サイトより物件公式サイト集客のほうが成約率は格段に高く、独自集客することで価格競争に巻き込まれないことから、安定的な賃貸経営を行うことができるようになりました。
4.まとめ
今回は賃貸検索サイトに頼らなくても反響数を伸ばす方法について、お伝えいたしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
築年数が経過してしまうと競争力が低下してしまうため、価格競争が激化してしまいます。
空室期間を少しでも短縮しようと家賃値下げして早期客付けしたとしても、収益性は確実に右肩下がりとなりキャッシュフローの悪化を招くだけとなってしまいます。
しかし集客方法を見直す(もちろんですが募集物件のクオリティーを上げることが前提ですが…)ことにより反響数増加が期待でき、早期客付けが可能となります。
弊社物件では独自集客を確立したことによって価格競争からの脱却を図ることができ、安定的な収益を確保することができるようになりました。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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