【2026年】賃貸検索サイトに頼らなくても反響数を伸ばす方法
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 3月5日
- 読了時間: 11分
at-homeが発表したリリースによると、賃貸アパートを探している方の約7割が、SUUMOなどの賃貸検索サイトを利用していることが分かりました。そのため物件募集する際には、仲介会社に同サイトに掲載してもらうことが一般的です。
ただし貸主が提供する物件が、顧客の希望条件に1つでも合致しなければ、その時点で成約対象外となります。顧客は少しでも築年数が浅い物件を選ぶ傾向あるため、特に競争力が低下した築20年以上の物件は、価格競争に陥りやすく、空室期間が長期化する傾向があります。
弊社は空室率が全国平均と比べ高い山梨県にて、築30年以上の物件を所有していますが、賃貸検索サイトに依存せずに反響数を伸ばすことに成功し、本執筆時の2025年5月23日現在満室状態が続いています。
本投稿は賃貸検索サイトに頼らなくても反響数を伸ばす方法について、お伝えいたします。
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▼ 目次
【本記事でお伝えする結論】
賃貸検索サイトの掲載料は仲介会社が負担するため、空室期間が長期化すると、掲載を取りやめる場合がある。
空室が長期化すると、管理会社から賃料の値下げを提案されることがある。値下げすれば成約率は高まるが、その代償として、収益低下や借主属性悪化による管理トラブルが発生しやすい。
競争力が低下した築20年以上の物件は、検索で不利になりがちだが、SNSを活用すれば情報拡散が直接できるため、近年注目されている。
弊社物件は2018年から空き室を順次リノベーションしているが、独自集客を展開したことで、従前と比べ成約期間が大幅に短縮し、また収益性を向上させることにも成功している。
1.賃貸検索サイトの問題点

賃貸検索サイトは、自分の希望条件に合った部屋を短時間で見つけられるため、部屋探しをされる方にとっては、非常に便利なツールと言えます。
一方で、部屋を貸し出す立場である仲介会社や貸主にとっては、状況が異なります。物件築年数が浅く、競争力が高ければ特に問題はありませんが、築20年以上になると様々な問題が発生しやすくなります。
それでは、それぞれの立場からどのような問題が生じるかについて、考えてみましょう。
1)仲介会社側

築20年以上になると物件供給量が多くなり、また原状回復程度のリフォームしかしていない物件は、競争力が低低くなるため、価格競争に陥りやすい傾向があります。
賃貸検索サイトに物件情報を掲載する際の掲載料は、仲介会社が負担します。競争力が低い物件は募集空室期間が長期化しやすいため、掲載コストが増え仲介会社にとって負担が大きくなります。
さらに築20年以上の物件は、賃料設定が低い上に客付けがスムーズにいかないと、コストパフォーマンスが低くなってしまいます。
仲介会社の主な収入源は、成約報酬となる仲介手数料のため、1件でも多く物件成約させなければなりません。そのため、一部の仲介会社では反響が少ない物件については掲載を取りやめるなど、コスト削減に向けた対応を取るケースも見られます。
特に一般媒介契約の物件はこの傾向が強いため注意が必要です。
▶仲介会社側の裏事情に関しては、こちらの動画をご覧下さい。
2)貸主側

募集期間が長期化すると、物件を管理している管理会社にも影響が出てきます。
管理会社の主な収入源は管理料(賃料の3~5%)で成り立っているため、一定期間(目安として3か月程度)で部屋が埋まらないと、適正賃料ではないと判断し、貸主にリフォームの提案か、募集賃料の見直しを提案してきます。
賃料の引き下げ額については、最大でも5,000円程度となります。賃料を値下げすれば、賃貸検索サイトでの反響が増え、成約率が高くなるため、空室による賃料/管理料収入の機会損失を最小限に抑えられます。
しかし賃料の値下げは、以下のようなリスクも伴います。
収益性の低下
既存借主が他室の値下げの事実を知ると、更新のタイミングで値下げ要求してくる
借主属性が悪化しやすく、滞納や騒音トラブル増加が懸念される
賃料の値下げは負のスパイラルに陥る可能性が高くなるため、安定した賃料収入が得られない恐れがあります。
また近年では全国的に賃貸空室率が上昇しています。このため築20年以上で原状回復しかしていない物件は、適正賃料以下で募集しても、以前と比べ空室が埋まりにくくなっています。
▶賃料値下げにより、借主属性が悪化した事例については、こちらをご覧下さい。
2.なぜ今「脱賃貸検索サイト集客」が必要なのか?

賃貸検索サイトに掲載することにより、圧倒的な集客力が期待できるため、早期成約が可能になりますが、その一方で同サイトは、条件検索ができるため、顧客の希望条件に完全に一致していなければ、その時点で成約対象外となってしまいます。
特に競争力が低下している築20年以上の物件は、検索フィルターにひっかかりにくく、反響数が伸び悩む傾向があります。また反響を増やすために…
賃料の値下げ
初期費用や入居条件を緩和する
といった対策を行えば、一時的に成約率は上がるかもしれません。しかしその代償として「借主属性の低下」や「収益性の悪化」といったリスクが発生してしまいます。
つまり、賃貸検索サイト依存の集客は「価格競争」に陥りやすい構造を持っていると言えます。そのため安定した集客と収益性を確保を実現するためには、賃貸検索サイトだけに頼らない集客戦略、いわゆる「ブルーオーシャン」型の空室対策が必要になります。
そこで注目すべきなのが、SNSを活用した賃貸集客です。ICT総研が公表した「2022年度SNS利用動向に関する調査」によると、日本のSNS普及率は82%に達していることが明らかになっています。

さらに利用目的で最も多かったのが「仕事や趣味などの情報収集が目的」で44%という結果でした。つまり物件情報をSNSで発信することで…
物件のコンセプトを伝えられる
賃料以外の価値で選ばれる可能性がある
映える写真を掲載することで、内見予約につなげやすくなる
なり、賃貸検索サイトでは出会えなかった潜在的な入居希望者に直接アプローチすることができます。
実際に一部の仲介会社ではSNS集客を取り入れることで、反響数アップや成約率向上に成功しています。
このような理由から、賃貸検索サイトには依存しない集客が、今注目されています。
▶ICT総研のプレスリリースについては、こちらをご覧下さい。
3.脱賃貸検索サイト集客の方法

貸主自身が気軽に取り組める集客方法として挙げられるのは、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSです。
SNSの最大の魅力は、賃貸物件を最も利用している若年層が、リアルな本音と情報収集の時間短縮を求めて頻繁に活用している点です。また広告を出さない限り無料で投稿できるため、室内のおしゃれな写真を投稿し、ハッシュタグ検索を通じて多くの方に、物件を知ってもらえることができます。

また予算に余裕があれば、物件専用のホームページを作成するのも有効な手段となります。若年層においてSNS検索が増加しているとはいえ、多くの方は依然としてGoogleなどの検索エンジンを利用して情報収集を行っています。
ホームページ集客で成功するためには、SEO対策が必要であり、効果が安定するまでに時間と費用(専門家への依頼が推奨される)かかります。
しかし、賃貸検索サイトでは伝えられない「物件のコンセプト」や「周辺情報」などをブログ記事などで詳しく発信することで、興味を示す方が増えるので入居促進につながりやすくなります。
このように複数の集客媒体を持つことで、賃貸検索サイトに依存しない独自の集客導線を築くことができます。顧客が物件の魅力に共感すれば、賃料や築年数で判断されることはなくなるため、早期成約が期待できるようになります。
4.脱賃貸検索サイトの効果とは?

弊社物件がある山梨県は、全国的に賃貸空室率が高く、また所有物件は築30年以上が経過しています。
これまで弊社物件は他社物件と比べて、リフォームに力を入れていたため、2016年までは比較的安定して借主を確保していました。しかし翌年繁忙期、募集部屋は殆ど埋まらず、さらに3月末には転勤による2部屋同時退去が発生したことで、赤字に転落。
収益状況が悪化してしまいました。
▶当時のアパート状況に関しては、過去記事をご覧下さい。

今までの空室対策のままでは、今後安定した集客が難しいと判断し、これを機にリフォームからリノベーションへと方針を転換しました。
またそれに伴い募集方法も見直し、物件公式サイト(ホームページとSNS)を開設。賃貸検索サイトと公式サイトの両方を活用する二刀流での募集体制にしました。
特にSNS集客を取り入れたことによって、リノベーション部屋の魅力をハッシュタグ検索を通じて広めることができ、従前と比べると反響数が増加しました。さらにSNSは賃貸検索サイトみたいな検索フォルダ―もないため、より柔軟に情報を拡散できた点も効果的でした。
【参考情報】
2020年1月~12月までの、弊社公式SNSにおける反響数(山梨県内)は、以下の通りです。SNSの年間閲覧数は約1,700人でした。
X(旧Twitter) 甲府市:306人/甲斐市:35人
Facebook 甲府市:23人
Instagram 甲府市:52人
YouTube 甲府市:4人
Instagram Stories 甲府市:7人
このうち、山梨県にお住まいの方がSNSを見て内見→成約に至ったケースは3組でした。

山梨県の人口は約80万人と多いとは言えないため、公式サイトを開設する前は、SNS利用者自体が少ないと予想していました。しかし実際に運用してみると…
予想以上に多くの方が物件情報を閲覧している
賃貸検索サイトよりも公式サイトからの集客の方が成約率は高い
独自の集客基盤を持つことで価格競争に巻き込まれるリスクがなくなる
ため、これまで以上に安定した賃貸経営が可能になり、今では募集開始後1か月程度で成約となり、さらに借主の約8割は弊社公式サイトから申込をされた方でした。
また公式サイト経由で入居申込された方を、指定した仲介会社で賃貸借契約を結んでいただくことで、仲介会社にとっても売り上げ確保につながるため、winwinの関係を築くことができます。
一方で、SNS集客には懸念点があります。それは、成約済みの物件を「おとり広告」として悪用される可能性があることです。
このリスクを抑えるには、成約済みの部屋の情報は削除すること、また専任媒介契約を結んで募集窓口を1社に限定することで、安全性を高めることができます。
▶おとり広告の詳細は、こちらをご覧下さい。
▶弊社リノベーションの詳細、実績については、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回は賃貸検索サイトに頼らなくても反響数を伸ばす方法について、お伝えいたしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
賃貸検索サイトの掲載料は仲介会社が負担するため、空室期間が長期化すると、掲載を取りやめる場合がある。
空室が長期化すると、管理会社から賃料の値下げを提案されることがある。値下げすれば成約率は高まるが、その代償として、収益低下や借主属性悪化による管理トラブルが発生しやすい。
競争力が低下した築20年以上の物件は、検索で不利になりがちだが、SNSを活用すれば情報拡散が直接できるため、近年注目されている。
弊社物件は2018年から空き室を順次リノベーションしているが、独自集客を展開したことで、従前と比べ成約期間が大幅に短縮し、また収益性を向上させることにも成功している。
物件の築年数が経過すると競争力が低下し、空室を早期に解消するために賃料を引き下げるケースが増えますが、成約に至ったとしても収益性は低下し、また値下げの連鎖は続くことで、最終的にはキャッシュフローの悪化を招きやすくなります。
しかし集客方法を見直すことで(物件のクオリティーを向上させることが前提ですが)、反響数増加が期待でき、早期成約が可能になってきます。
今後は賃貸空室率はさらに上昇することが予想され、特に競争力が低下した築20年以上の物件は、価格競争が一段と激しくなります。そのため安定した賃貸経営を維持するには、賃貸検索サイトに依存しない集客を目指すべきです。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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