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3DK→2LDKリノベーションで劇的再生!工事完成前に入居が決まった理由を公開


かつてのファミリー向け賃貸では3DKなどのDKタイプが多く見られましたが、近年はリビング空間を重視する方が増えています。



弊社では1993年築のファミリー向けアパート3棟20戸を所有・運営しています。そのうち1棟8戸はもともと3DKでしたが、入居者のライフスタイルの変化に合わせ、退去のたびに3DKから2LDKへの間取り変更を進めてきました。



今回ご紹介するのは、その中で最後まで3DKとして残っていた1室を、2LDKへリノベーションした実例です。



この部屋には約10年間入居されていましたが、2023年5月の退去を機に3DKから2LDKへ変更し、白を基調としたカフェスタイルの部分リノベーションを計画しました。



ところが実際には、リノベーション工事を始める前に内見が入り、退去後3日で入居申込となりました。



本記事では、実際の施工前後の写真をもとに、なぜ3DKから2LDKへ変更したのか、どこに費用をかけたのか、そしてなぜ工事完成前でも入居申込につながったのかを、実際に所有・運営している貸主の立場から紹介します。


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▼ 目次




【今回の事例のポイント】


  • 築30年の3DKを、20~30代の入居ターゲットに合わせて2LDKへリノベーション


  • 閑散期の退去でも、過去の施工写真を活用した内見で工事開始前・退去後3日で入居申込


  • 約3年後の再募集では家賃を3,000円値上げしても、閑散期に約1か月で入居申込


1.今回紹介する3DK→2LDKリノベーション事例


今回紹介するのは一般的なリノベーションの解説ではなく、弊社が実際に所有・運営するアパートで行った施工事例です。


項 目

内 容

所在地

山梨県甲府市

築年月

1993年9月

構造

軽量鉄骨

専有面積

58.76㎡

施工前→施工後間取り

3DK→2LDK

従前→成約家賃

62,000円→62,000円

リノベーション費用

約180万円

入居申込

退去後3日

リノベーション仕様

Elegant Room Secondline


本事例では、築30年の3DKを2LDKへ変更し、約180万円の予算で改修しました。



以下では、なぜ3DKから2LDKへ変更したのか、どこを優先して改修したのか、そして工事開始前に入居申込につながった理由を、実際の施工内容と募集経緯をもとに紹介します。


2.なぜ築30年の3DKを2LDKへ変更したのか?


なぜ築30年の3DKを2LDKへ変更したのか



今回の部屋は約10年間入居されていたため、退去後は内装や設備の経年劣化が見られました。



ただ、今回最も大きな課題だと考えたのは、内装の古さだけではなく、間取りが3DKのまま残っていたことです。



弊社物件では20~30代のカップルや新婚世帯を主な入居ターゲットとしています。そのため、部屋数を確保した3DKよりも、二人で過ごせるリビング空間を広く確保した2LDKの方が、入居ターゲットの暮らし方に合っていると考えました。



そこで今回も、壁紙や床材を張り替えて3DKのまま再募集するのではなく、DKと隣接する洋室をつなげ、約12帖のLDKを確保した2LDKへ間取りを変更することにしました。



1)原状回復やホームステージングでは解決できなかった課題


原状回復やホームステージングでは解決できなかった課題

築年数が経過した3DKでも、最低限のリフォームを行ったうえで家具や小物を配置し、ホームステージングによって室内の見栄えを良くして募集する方法があります。



実際に、この方法で成約につながった事例もあるため、ホームステージング自体を否定しているわけではありません。工事費を抑えながら室内の印象を良くできる点では、空室対策のひとつだと考えています。



ただし弊社では、築年数が経過し、現在の入居ターゲットと間取りや設備が合わなくなっている場合、見せ方だけを変えて募集する方法は基本的に採用していません。



理由は、低予算で取り入れられる空室対策ほど他の物件でも実施しやすく、同じような対策が増えれば、最終的には差別化しにくくなると考えているからです。



また、ホームステージングによって3DKを魅力的に見せることはできても、3DKという間取りそのものが変わるわけではありません。



一方、3DKから2LDKへの間取り変更やキッチンなどの改修には一定の費用がかかります。しかし、入居ターゲットの暮らし方に合わせて部屋そのものを変えることができるため、単に見た目を整えるだけではない物件価値の向上につながると弊社では考えています。



そのため今回も、「3DKをきれいに見せて成約させる」のではなく、「現在の入居ターゲットに選ばれる2LDKへ変える」ことを優先しました。


2)フルリノベーションではなく「Elegant Room Secondline」を採用


フルリノベーションではなく「Elegant Room Secondline」を採用

弊社では2018年から、空室となった部屋を順次リノベーションしています。



基本的には、設備や内装を大きく改修するフルリノベーション仕様を「Elegant Room(エレガントルーム)」として展開し、従前より家賃を8~10%程度引き上げて募集しています。



しかし、リノベーションを始めた当初、内見者から「部屋自体はいいが、家賃の予算が合わない」といった声を複数いただきました。



そこで、リノベーション物件に住みたいものの家賃を抑えたい入居希望者にも選択肢を提供するため、施工範囲を絞った「Elegant Room Secondline(エレガントルーム・セカンドライン)」を導入しました。



Secondlineでは、状態の良い設備は既存のものを活用しながら、間取りや内装など、入居希望者への訴求力が高い部分を優先して改修します。フルリノベーションより施工費を抑えることで、この棟では従前家賃を据え置いて募集する方針としました。



▶「Elegant Room Secondline」を導入した経緯や施工内容については、共同通信PRワイヤーのプレスリリースをご覧ください。



3)今回の部屋だけキッチンを交換した理由


今回の部屋だけキッチンを交換した理由
セクショナルキッチンを導入している様子

弊社ではElegant Room、Secondlineともに、既存キッチンを活用して扉などを変更し、カフェスタイルに仕上げることを基本としています。



しかし今回の部屋は、既存キッチンの劣化が進んでいたため、そのまま活用することは難しいと判断しました。



そこで、この部屋については例外的に既存キッチンを撤去してセクショナルキッチンへ交換し、扉部分を無垢材に変更することで、弊社物件の特徴であるカフェスタイルに仕上げています。



つまりSecondlineだからキッチンを交換したのではなく、既存設備の状態を確認したうえで、活用できるものは残し、劣化が進んでいるものは交換するという判断です。


4)募集家賃から逆算して約180万円の施工内容を決定


募集家賃から逆算して約180万円の施工内容を決定

今回のリノベーション費用は約180万円でした。



リノベーションでは、工事を始めてから「あれも交換したい」「ここも新しくしたい」と施工範囲を広げれば、その分だけ工事費は高くなります。



しかし、工事費をかけたからといって、その金額をそのまま家賃に上乗せできるわけではありません。



そのため弊社では、「いくら工事費をかけるか」から考えるのではなく、周辺の競合物件や入居ターゲットなどから募集家賃を想定し、そこからリノベーションにかけられる予算と施工範囲を決めています。



今回も家賃62,000円で募集することを前提に、3DKから2LDKへの間取り変更など入居ターゲットへの訴求力が高い部分には費用をかける一方、状態の良い設備は既存のものを活用しました。



また、キッチンのように既存活用が難しい設備については交換するなど、単純に施工費を抑えるのではなく、「残すところ」と「費用をかけるところ」を選別した結果、施工費は約180万円となりました。



▶リノベーションで費用をかける場所と既存活用する場所の考え方については関連記事「賃料アップ狙いの賃貸リノベーション!やる所・捨てる所」をご覧ください。



3.3DKから2LDKへ|実際に行ったリノベーション


今回のリノベーションでは、20~30代のカップルや新婚世帯が実際の暮らしをイメージしやすい部屋にすることを意識しました。


3DKから2LDKへ変更し約12帖のLDKを確保


3DKから2LDKへ変更し約12帖のLDKを確保

リノベーション前は、ダイニングキッチンと隣接する居室が壁で仕切られていました。そこで間仕切壁を撤去し、約12帖のLDKへ変更しました。


壁を撤去したことでリビングスペースが広くなっただけではなく、バルコニー側からの自然光がキッチン側まで入りやすくなり、以前より明るく開放的な空間になりました。



▶DKからLDKへの変更など、賃貸リノベーションにおける間取り変更については関連記事「【成功事例】アパートリノベーションの間取り変更」をご覧ください。



白を基調とした明るい室内へ変更


白を基調とした明るい室内へ変更


リノベーション前はダークブラウン系の合板フローリングであったため、角部屋であっても室内が暗く感じられました。そこで床材などを白系に変更し、室内全体の色数も抑えました。



家具を置いていない状態でも明るく見えるだけではなく、入居後に自身が好みの家具やインテリアを合わせやすい室内にすることを意識しています。


カフェスタイルキッチンとカウンターを設置


カフェスタイルキッチンとカウンターを設置


弊社がリノベーションで特に重視しているのがキッチンです。



今回は既存キッチンの劣化が進んでいたため、セクショナルキッチンへ交換した上で、扉部分に無垢材を取り付け、室内デザインに合わせたカフェスタイルに仕上げました。



また、フルリノベーションでは造作カウンターを採用していますが、今回の部分リノベーションでは施工費を抑えるため、IKEA製カウンターを採用しています。



キッチンとカウンターにかかった費用は約50万円です。一方、状態が良かった浴室・トイレ・洗面台などは交換せず、既存設備をそのまま活用しました。


和室は洋室化せず琉球畳を採用


和室は洋室化せず琉球畳を採用

和室についても、これまでのリノベーションと同様に既存畳を撤去し、和モダンな空間をつくりやすい琉球畳を採用しました。



実は、弊社の場合、和室を洋室へ変更するよりも、オーダーメイドとなる琉球畳を設置した方が費用は高くなります。



それでも琉球畳を採用しているのは、押入れや窓の木枠など既存の和室設備をそのまま活用する場合、無理に洋室へ変更するよりも、和室の特徴を残しながらデザイン性を高めた方が入居希望者への訴求力を高められると判断しているためです。



今回の施工でも、すべてを新しくするのではなく、既存設備を活用できる部分は残しながら、入居希望者への訴求力が高い部分に予算を集中させることを重視しました。



4.なぜリノベーション工事前に入居申込が入ったのか?



今回の事例で最も特徴的なのは、1~3月の賃貸繁忙期を過ぎた5月30日に退去したにもかかわらず、退去からわずか3日後、リノベーション工事を始める前に入居申込が入ったことです。



今回は工事完成を待つことなく、退去直後から募集・内見に対応しました。成約までの流れは次の通りです。




過去の施工写真で完成後をイメージしてもらえた


過去の施工写真で完成後をイメージしてもらえた



自社物件のリノベーションを開始した2018年に公式ウェブサイトを開設し、賃貸検索サイトによる募集に加えて、独自の入居募集も行っています。今回、退去から3日で入居申込となった方も、公式サイトから内見予約をいただきました。



ただ、先ほどもお伝えした通り、内見が行われたのは退去直後で、まだリノベーション工事を始める前でした。そのため、工事前の部屋を見ただけでは、完成後にどのような部屋になるのかイメージしにくい状態でした。



公式サイトから内見予約が入った場合は、代表が内見に同行しています。今回も完成後の部屋を少しでも具体的にイメージしてもらえるよう、過去に施工した同タイプの部屋の完成写真を見てもらいながら…



  • 3DKから2LDKへどのように変わるのか


  • キッチンはどのようになるのか


  • 床や壁はどのような雰囲気になるのか



など、実際の施工内容を具体的に説明しました。



同じコンセプトで複数の部屋をリノベーションしていたため、言葉だけで説明するのではなく、実際に施工した部屋の写真を見せながら完成後のイメージを伝えることができました。



こうした過去の施工実績を活用し、完成後の部屋を具体的にイメージしてもらえたことが、リノベーション工事を始める前でも入居を判断してもらえた理由のひとつだと考えています。


SNSで以前から物件を知っていた


SNSで以前から物件を知っていた

今回の入居者は、賃貸検索サイトで検索して物件を知ったのではなく、以前から弊社のリノベーション物件を知っていました。



さらに入居後、興味深い話を聞きました。以前住んでいた賃貸物件を退去する際、隣人へ引っ越しの挨拶に伺ったところ、その方もSNSで弊社物件を知っており、「機会があれば住みたいと思っていた」

と話していたそうです。



弊社では入居募集の際、SNSや公式サイトでリノベーションした部屋の写真や物件情報を発信しています。


今回の事例から、入居ターゲットに合ったデザイン性の高いリノベーション物件をつくり、その魅力をSNSなどで発信することで、「空室が出たら住みたい」と考える潜在的な入居希望者との接点をつくれる可能性があると考えています。



▶今回入居された方が物件を知ったきっかけや、リノベーション工事前に入居を決めた理由については、グレイスロイヤル公式サイト「おしゃれ賃貸グレイスロイヤルに入居された方に取材してきました」をご覧ください。



5.3DK→2LDKリノベーション後に分かったこと



今回の事例だけをもとに、「3DKならすべて2LDKへ変更した方がよい」と一般化することはできません。



それは立地、専有面積、入居ターゲット、競合物件、工事費などによって、適切な間取りやリノベーション内容は変わるからです。



一方、弊社が3DKから2LDKへのリノベーションに踏み切った背景には、物件がある山梨県の厳しい賃貸市場があります。





さらに物件周辺には、弊社物件と同年代に建てられた賃貸物件も多く、原状回復を中心としたリフォームを行い、家賃を抑えて募集していても、空室が長期化している物件を実際に確認しています。



その一例が、今回の部屋の近隣にある3DKです。





近隣3DKは、弊社物件より家賃が12,000円安いにもかかわらず、1年以上空室が続いています。一方、今回の部屋は家賃を下げることなく、3DKから2LDKへ変更する計画を伝えた段階で入居申込となりました。



もちろん、この2物件だけを比較して、間取りやリノベーションの有無だけが成約期間の差を生んだと断定することはできません。



ただ少なくとも今回の実例からは、築年数が経過した賃貸物件の空室対策では、家賃を下げることだけで競争するのではなく、現在の入居ターゲットに合わせて間取りや室内の価値そのものを見直すことも選択肢になると考えています。



約3年後の再募集では家賃3,000円値上げでも早期成約


約3年後の再募集では家賃3,000円値上げでも早期成約


その後、今回の部屋に入居された方は約3年間住まれ、転勤を理由に2026年4月末に退去されました。

室内は非常にきれいに使用されていたため、大規模な改修は必要なく、ほぼ原状回復のみで再募集することができました。



再募集では、これまでの家賃62,000円から3,000円値上げした65,000円で募集しましたが、賃貸需要が落ち着く閑散期にもかかわらず、約1か月後に入居申込となりました。



2023年の初回募集では退去後3日で申込となり、約3年間の入居を経た2026年の再募集では、家賃を3,000円値上げしても約1か月で申込となりました。



成約には家賃や募集条件など複数の要因があるため、リノベーションだけが理由とは断定できません。ただ今回の結果からは、入居ターゲットに合わせて3DKから2LDKへ間取りを変更し、室内の競争力を高めたことが、約3年後の再募集でも早期成約につながった一因だと考えています。



▶空室対策リノベーションの費用や施工範囲、投資回収など全体的な考え方については関連記事「空室対策リノベーション完全ガイド」をご覧ください。


▶今回の事例以外にも、築30年以上の自社物件で行ったリノベーションと入居率・家賃収入の改善結果については「空室対策リノベーション実績」をご覧ください。



6.まとめ


今回は、築30年の3DKを2LDKへ変更し、リノベーション工事前に入居申込となった弊社事例を紹介しました。



山梨県の民間賃貸住宅(共同住宅)の空き室率は25.8%と全国平均を上回っており、実際に物件周辺でも、家賃を抑えて募集している築古3DKが1年以上空室となっているケースがあります。



賃貸空室率が高く、築年数の近い競合物件が多いエリアでは、原状回復や家賃値下げだけでは、他物件との差別化が難しくなることがあります。



そのような状況では、単に古くなった部分を直すだけではなく、現在の入居ターゲットが求める間取りや設備、デザインを取り入れ、物件そのものの競争力を高めるリノベーションも検討すべきだと考えています。



今回の部屋は約3年後の再募集でも、従前より家賃を3,000円値上げしながら約1か月で申込となりました。リノベーションは工事費だけで判断するのではなく、将来の空室期間や家賃、再募集時の競争力まで含めて検討することが重要です。




今回ご紹介した内容は、私自身が1993年築のアパートを運営する中で実践し、試行錯誤を重ねながら取り組んできた空室対策です。



しかし、「何から始めればよいのかわからない」「自分の物件でも活用できるのか判断できない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。



そのような場合は、(有)山長の無料相談をご利用ください。






空室対策コンサルタント 有限会社山長

有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)    空室対策コンサルタント


1993年に祖父が建設した3棟のアパートを、2007年に突如相続。当時は赤字経営に陥り、修繕費すら捻出できない絶望的な状況からのスタートでした。


暗中模索の中、2018年より独自の「高付加価値リノベーション」を本格開始。


その結果、2020年以降はリノベーション前の入居率77%から、年間平均95%以上へと大きく改善しました。築30年以上の物件ながら、周辺相場より10%以上高い家賃設定で「年間収入430万円アップ」を達成しています。


この逆転劇は『全国賃貸住宅新聞』などの業界メディアでも大きく取り上げられました。


現在は、山梨県内を中心に空室対策コンサルタントとして活動。自ら苦境を乗り越えた「大家の痛みがわかる専門家」として、コストを抑えつつ物件収益を最大化する、持続可能な満室経営をサポートしています。


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


▶︎〒400-0053 山梨県甲府市大里町2090

▶︎まずはお気軽にお問い合わせください

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