人口減少しても賃貸経営はできる?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 2024年9月25日
- 読了時間: 6分
日本の人口は2008年をピークに減少傾向が続いています。人口が減少すれば借り手が今後少なくなるため賃貸経営を継続することが難しくなることは、誰の目から見てもわかる問題です。
特に地方都市の人口減少は今後さらに加速するため空室率悪化が懸念され、二極化が激化するのは時間の問題と言えます。
ただ人口が減少したとしても賃貸物件を借りる方がゼロになるわけではありませんので、適切な対策を講じれば賃貸経営で収益を伸ばすことは十分可能です。
本投稿は将来人口が減少しても賃貸経営はできるかについてお伝えいたします。
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▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.人口減少による賃貸経営の影響は?

賃貸経営においてとくに注目すべきデーターとは…
生産年齢人口の推移
全国の賃貸空室率
の2点です。冒頭でお伝えした通り日本の人口は2008年をピークに下落していますが、賃貸業界で特に注目すべき人口は、賃貸物件を最も借りる15~64才の生産年齢人口です。
総務省が発表したデーターによると、生産年齢人口は1995年をピークに減少し続け2050年には5,275万人(2021年比29.2%減)に減少すると見込んでいます。ただ公益社団法人全国賃貸住宅経営者協会連合会が総務省が発表した平成30年住宅土地統計調査を基に全国の賃貸空室率を推計したところ…
東京などの大都市+沖縄県では賃貸空室率は20%以下
一部の地方都市は賃貸空室率が25%以上
栃木県、山梨県、和歌山県では賃貸空室率が30%以上
であることがわかりました。また生涯未婚者も年々増加傾向になっていることを踏まえると、今後の賃貸市場は以下になることが予想されます。
地方都市では人口減少+空室率悪化を受け、賃貸経営は厳しくなり淘汰する物件が増加する。
単身世帯は増えるためワンルーム物件は空室率の影響は受けにくい。
少子化により大学生人口は減少し、地方都市の学生向け賃貸経営は今後厳しくなる。
大都市は賃貸需要が高いため、学生向けも含め賃貸経営が厳しくなることは考えにくい。
ただし少子化の影響により私学大学では都市部であっても「定員割れ」が発生していることを踏まえると今後大学の統廃合は確実に加速することが予想されるため、都市部に学生向けアパートを所有する貸主は決して油断することができません。
2.人口減少しても賃貸経営を続けるには?

地方都市では今後人口減少が急速に進むため賃貸空室率は確実に悪化します。空室率が悪化すれば競争力が低下した築年数が古い物件は客付けが今以上に厳しくなり、適切な空室対策を行わなければ二極化になることは避けられません。
地方都市で賃貸経営を続けるにはどのような対策を講じればいいのか解説します.
学生向け→単身向けにする

少子化で一番影響が出てしまうのは学生向けに賃貸物件を貸している貸主です。リクルート進学総研が調査したところによると18才人口は2019年は約118万人いましたが、2031年になると14.2万人減の約103万人まで減少します。
先程もお伝えしましたが今後少子化の影響により統廃合する大学が急増することが予想されます。そのため特に地方都市の私学大学周辺にある学生向けアパートの入居率は悪化する可能性が出てきます。
ただ未婚者は今後も増加するがわかっているため、入居対象者を学生向けから単身向けに方向転換することで需要の掘り起こしが期待でき賃貸経営そのものが難しくなることは少ないはずです。
ただし学生/単身向けアパートは稼働率を重視しているため両隣が隣接しています。隣/上階から生活音(足音や話し声など)が発生すると入居したことを後悔し長期入居に繋げにくくなります。そのため退去時に生活音対策リフォームは必ず行うべきです。
ファミリー物件は厳しくなる

単身世帯が今後も増加することは賃貸物件で「二人暮らし」(カップル、新婚、子育て世帯)される方は少なくなるため、ファミリー物件を所有している貸主は今後客付けが厳しくなることが予想されます。
ファミリー物件で確実に客付けするには、今まで以上に顧客目線に立った部屋を提供することが求められます。例えば…
需要があまりない3LDK、DKはそれぞれ1LDK~2LDK/LDKに間取り変更する
競合物件との徹底的な差別化を図った部屋を作ることで、早期客付けが期待できる
リノベーションする際は成約ターゲットが気に入るインテリアテイストにする
ことで競合物件が多くなっても物件価値は下落しないため、早期客付けは期待できます。

弊社物件は築年数が古い2LDKアパートで、物件がある山梨県は賃貸空室率が全国ワースト3位でエリア内には1990年代に施工された古いアパートが多いため過当競争が激化しています。
そこで弊社物件では2018年から20~30代女性をターゲットにしたカフェスタイルに特化したリノベーションを展開。競合物件との徹底的な差別化を図るために、自然素材の漆喰や無垢材を室内に取り入れたことでリノベーション価値を最大化させることに成功。
その結果リノベーションを機に家賃8~10%値上げした部屋が募集開始と同時にすぐに成約になったため、2020年以降3期連続で増収増益を達成し、昨年度は物件稼働率+家賃収入が過去最高を更新することができました。
▶弊社リノベーションの詳細、リノベーション戦略は過去記事をご覧下さい。
3.まとめ
今回は人口が減少しても賃貸経営はできるかについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
人口が減少すれば賃貸物件を借りる方が少なくなるため、賃貸経営を継続することは難しく特に地方都市では人口減少が今後も著しいため、物件によっては淘汰するケースも出てきます。
ただ顧客目線に立った部屋をしっかりと提供することができれば、人口が減少したとしても顧客の方から入居したいと言ってくる可能性が高いためあまり心配しなくても大丈夫です。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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