人口減少しても賃貸経営はできる?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 2025年7月10日
- 読了時間: 8分
更新日:2025年9月15日
賃貸市場の未来を考える上で見逃せないのは、日本の生産年齢人口(15才~64才)の減少です。1995年をピークにその数は徐々に減り続けており、総務省の調査では、2050年には21年時点と比べて約3割減、つまり5,275万人にまで減少すると予測されています。
このような人口動態の変化は、賃貸経営に直結する重要な課題です。人口減少が進めば当然ながら賃貸物件を借りる方も減少し、経営そのものが厳しくなる可能性が高いことは、容易に想像できるでしょう。
特に地方都市では以前よりも人口減少のスピードが加速しており、空室率がさらに悪化する懸念があります。この状況は地域間の格差をさらに広げ、賃貸市場の二極化を招く一因となりそうです。
しかし、悲観するだけでは解決には至りません。たとえ人口減少が進んだとしても、賃貸物件への需要が完全に消滅するわけではありません。むしろ、この変化に適応し、新しい戦略を取り入れることで、収益を延ばす可能性は十分にあります。
本投稿は将来人口が減少しても、賃貸経営はできるかについてお伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
1.人口減少による賃貸経営の影響は?

賃貸経営を行う上で注目すべきデーターとして、以下の2点が挙げられます。
生産年齢人口の推移
全国の賃貸空室率
先程もお伝えしましたが、賃貸物件を最も借りる層である生産年齢人口は、2050年には約5,200万人まで減少すると予測されています。また公益社団法人全国賃貸住宅経営者協会連合会が総務省が発表した令和5年住宅土地統計調査を基に全国の賃貸空室率を推計した結果、以下のことがわかりました。
全国平均の賃貸空室率は21%
東京や沖縄県などの大都市では、賃貸空室率が20%以下
和歌山県、徳島県の賃貸空室率は30%以上
これらのデーターと、増加し続ける生涯未婚者の傾向を踏まえると、今後の賃貸市場には以下のような変化が見込まれます。
地方都市では人口減少と空室率悪化により、賃貸経営は厳しくなり競争から淘汰する物件が増加する。
単身世帯はが増加することで、ワンルーム物件においては比較的空室率の影響は受けにくい状況が続く。
少子化による大学生人口の減少が、特に地方都市の学生向け賃貸経営を困難なものにする。
大都市は人口流入の影響にから賃貸需要が高く、学生向け物件を含め比較的安定した経緯栄が期待される。
ただし、大都市であっても少子化の影響は無視できず、一部の私学大学において定員割れが発生していることを考えると、大学の統廃合が今後さらに加速する可能性があります。
その影響を受けて、大都市で学生向けアパートを所有している貸主も油断は禁物です。適切な対策と市場動向への敏感な対応が求められるでしょう。
2.人口減少しても賃貸経営を続けるには?

地方都市では今後急速に進む人口減少の影響により、賃貸空室率が確実に悪化することが予測されています。
空室率の悪化に伴い、競争力が低下した築年数が古い物件の客付けは、これまで以上に困難になる可能性があります。適切な空室対策を講じない限り、安定した家賃収入を維持することが難しくなるでしょう。
そこで、地方都市で賃貸経営を続けるためには、どのような具体的な対策が必要なのか、詳しく解説します。
学生向け→単身向けにする

少子化の影響が最も大きく及ぶのは、学生を対象に賃貸物件を提供している貸主だと考えられます。リクルート進学総研が調査したところによると、2019年の18才人口は約118万人でしたが、2031年には約103万人と14.2万人減少すると予測されています。
それに伴い、大学の統廃合が急増する可能性があり、特に地方都市にある私学大学周辺の学生向けアパートの入居率は、今後悪化することが懸念されます。
しかし未婚者の増加が続いていることから、入居対象を学生から単身者へとシフトすることで、新たな需要を掘り起こすことが可能です。そのため、賃貸経営そのものが著しく難しくなることは少ないと思われます。
ただし学生/単身向けアパートでは、両隣が隣接しているため、隣や上階から生活音(足音や話し声など)が頻繁に聞こえてくることがあります。こうした音が気になると、借主が入居したことを後悔する原因となり、長期的な居住に繋がりに行くくなる可能性があります。
そのため退去時には、生活音対策としてのリフォームは必ず行うべきです。
ファミリー物件は厳しくなる

近年の賃貸市場では単身世帯の増加が顕著となり、その影響は賃貸物件にも大きな波及を及ぼしています。この傾向により、従来の二人暮らしを想定した物件、特にカップルや新婚、子育て世帯をターゲットにした物件の需要が減少する見込みです。
ではこの変化に対応し、競争が激化する市場で賃貸物件の価値を維持しつつ、早期客付けするにはどのような戦略が必要でしょうか?そのカギは「顧客目線に立った物件づくり」にあります。
以下のポイントを押さえることで、今後の成長を見込んだ物件運営が可能になります。
賃貸需要の低い3LDKやDKの間取りについては、1LDK~2LDKへと柔軟に変更することを検討する。
単身者や少人数世帯に魅力的な間取りにすることで、ターゲット層の拡大に繋がる
競合物件との差別化を図る工夫が必要
他にはない独自性を持った内装や設備、居住空間づくりを行うことで、選ばれる物件として早期客付けが期待できる
リノベーションの際には、ターゲットとなる顧客層が好むインテリアテイストを、積極的に取り入れる
例えば、質感やデザインにこだわった空間づくりなど、顧客のライフスタイルに応える工夫が求められる
これらの対策を通じて、競合物件が増加した場合でも、差別化された価値提供が可能となり、物件価値が下落しないまま、新規顧客にアプローチしやすくなるでしょう。

弊社物件は築年数が古い2LDKアパートで、所在地である山梨県は賃貸空室率が25%と高い傾向にあります。さらにエリア内には1990年代に施工された古いアパートが多いため過当競争が激化しています。
また山梨県の生産年齢人口は2010年は約53万人でしたが、2040年には34.4万人まで減少する状況です。
このような厳しい賃貸市場の中、弊社物件では2018年から20~30代女性をターゲットにしたカフェスタイルに特化したリノベーションを展開。競合物件との差別化を徹底するために、自然素材の漆喰や無垢材を使用し、居住空間の価値を最大化する取り組みを実施しました。
その結果リノベーションを機に家賃8~10%値上げした部屋が、募集開始と同時にすぐに成約となり、2020年以降4期連続で増収増益を達成することができました。昨年度は物件稼働率と家賃収入の双方において過去最高を更新し、大きな成功を収めています。
▶弊社リノベーションの詳細、リノベーション戦略は過去記事をご覧下さい。
3.まとめ
今回は人口が減少しても賃貸経営はできるかについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。
日本の人口減少が進む中で、特に地方都市ではその影響が顕著となり、賃貸経営の将来に不安を抱く声も増えています。人が少なくなると当然、賃貸物件を借りるニーズも減り、一部の物件は競争に負けて市場から姿を消すことも考えられます。
これは地方都市にある物件では、特に懸念される課題です。
しかしながら、そんな状況でも賃貸経営が成功する道はあります。それは顧客目線に立った部屋作りを徹底することです。借主が「ここに住みたい」と心から思えるような物件を提供することができれば、人口減少に伴う影響を最小減に抑えることが可能です。
必要なのは、単なる物件を提供するだけではなく、クオリティーの高い居住体験をデザインする姿勢です。ニーズに合った工夫を重ねれば、選ばれる物件として存在感を示すことができるでしょう。
人口減少という変化の中で大事なのは、不安にとらわれるのではなく、時代の流れを逆手に取った創意工夫です。しっかりとした準備と顧客への配慮があれば、未来への心配は必要ありません。
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