古いアパートをおしゃれにリノベーション！コストを抑えるアイデアと裏ワザ
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 9月22日
- 読了時間: 7分
賃貸アパートは築年数が経過するにつれて、資産価値が低下しやしくなります。その結果、空室が目立ち、空室を埋めるために家賃値下げを余儀なくされるため、稼働率や収益性の低下に繋がります。
しかし近年では部屋探しに対する価値観の多様化しており、ターゲット層に合わせたリノベーションを行うことで、古いアパートでも資産価値の向上が期待できるため、家賃値上げや早期客付けがしやすく、安定した家賃収入を得られるチャンスが広がります。
本投稿は、古いアパートをおしゃれにリノベーションする際に役立つ、コストを抑えるアイデアと活用できる裏ワザについて、お伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
１．古いアパートをリノベーションする可能性
かつての部屋探しの基準は「築年数の浅さ」でした。そのため築年数が古い物件は家賃を値下げしても敬遠される傾向でした。
しかし最近では、この価値観が大きく変わり、リノベーションが施されていれば、築年数で物件判断される方は減少しています。
リノベーションには様々な可能性があります。築年数が古くても、ライフスタイルに合った魅力的な部屋を提供することで、同築年の物件と比べ資産価値が高まります。この結果、家賃値上げがしやすくなるものの、新築物件よりも約2割ほど安く設定されています。
そのため、部屋探しされる方にとっては選択肢が広がることになり、入居率の向上、家賃収入の回復が期待できます。
またインフレの影響により建築部材や人件費が高騰しているため、新築物件の価格は依然と比べ高くなっています。
しかしリノベーションは建替えと比べて格段にコストを抑えることができるため、貸主にとっても長期的な収益改善が期待できます。
２．リノベーションコストを抑えるアイデアと裏ワザ
古いアパートをリノベーションすることで、入居率の向上や収益性を改善させることができます。一方で、リフォームより施工範囲が広くなる分、コストが高くなります。
そのためリノベーションを検討している貸主の中には、客付け後キャッシュフローがうまく回るか懸念される方も少なくないはずです。
しかし工夫次第で、リノベーションコストを抑えつつ、魅力的で訴求力が高い部屋を作ることができます。それでは、リノベーションコストを抑えるアイデアと実践できる裏ワザについてお伝えいたします。
コスト削減アイデア①：水回りは移動させない
物件の築年数が古くなると、設備が現代のライフスタイルに合わなくなるため、リノベーションを機に水回りを移動させることで、利便性が向上しより快適な住環境を提供することができます。
よくある例としては、壁付けキッチンを対面に変更したり、3点ユニットバスを分離して、トイレを独立させるケースなどがあります。
ただし水回りを移動させると配管や配線の新設、延長といった追加費用が発生するため、結果的にコストが高額になります。
しかし水回りの位置を変えず設備のみを交換すれば、配管や配線の新設が不要となるため、コストを大幅に抑えることができます。
コスト削減アイデア②：設備のグレードを見直す
リノベーションコストを抑える方法として、設備や内装のグレードを再検討することが挙げられます。
例えば壁付けキッチンから対面キッチンに変更する場合、配管や配線の増設が必要になるため、コストが約100万円程度かかりますが、同型タイプにすることでコストを50％程度削減することができます。
また導入する際、システムキッチンではなくセクショナルキッチンにすることで、コストをさらに抑えられます。
また床材を張替えする際、耐久性に優れたフロアタイルを採用するケースが多いですが、これをクッションフロアに変更することで、平米単価を1,000円以上抑えることができます。
コスト削減裏ワザ①：管理会社に依頼しない
管理会社に管理委託している貸主の多くは、リフォームやリノベーションを行う際、管理会社に依頼しています。
しかし管理会社に工事を依頼すると、通常、中間マージンを上乗した状態で工事費が請求されるため、費用が割高になることがあります。
ただ貸主自身がリノベーション会社などに直接依頼することで、中間マージン分を省くことができるため、工事費用を抑えることができます。
コスト削減裏ワザ②：施主支給
施主支給とは、リフォームやリノベーションを行う際に、設備などを貸主自身が直接発注することです。施主支給の最大のメリットは…
設備によっては施工会社が選ぶものよりも価格が安い場合がある
クレジットカードで支払うことで、ポイントがたまりやすくなる
自分で選んだ設備が設置できる
点です。
その一方で、商品の受け取りや管理は全て貸主が行わなければならないため、万が一トラブルが発生した場合は、貸主が責任を負うことになります。
また施工会社によっては、施主支給を認めないことがあり、認められたとしても、施工費は別途発生するため、選ぶ設備によっては必ずしもコストを抑えられるとは限らない点に注意が必要です。
３．成功事例から学ぶ！おしゃれなアパートリノベーション実例
実際に行った古いアパートのリノベーション事例を確認することで、リノベーション後の具体的なイメージがつかみやすくなります。
弊社物件はファミリー向け物件を3棟20戸所有し、築年数が経過しているため、2018年から空き室を順次リノベーションしています。基本的にはフルリノベーションを行っていますが、一部の部屋は部分リノベーションを行い、手頃な家賃設定を実現しています。
それでは、コストを抑えながらも効果的なリノベーションを行った弊社物件の実例をご紹介します。
こちらの部屋の間取りはもともと３DKでしたが、開放的なリビング空間を求めるニーズが多いため、退去を機にLDKに間取り変更を含む、部分リノベーションを行いました。
リノベーションにあたっては、コストを抑えつつも高いクオリティーを維持する必要がありました。そのため一部設備はそのまま活用し、内装の一部は施主支給を行うことで、コストを大幅に抑えることに成功しています。
リノベーション前はダイニングとキッチンの境に間仕切壁があったため、室内全体が暗い印象でしたが、リノベーションを機に、白を基調とした室内デザインにしたことで、室内が明るくなり、開放感が感じられる空間に生まれ変わりました。
▶こちらのリノベーションの詳細は、過去記事をご覧下さい。
4．まとめ
今回は、古いアパートをおしゃれにリノベーションする際に役立つ、コストを抑えるアイデアと活用できる裏ワザについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
リノベーションコストを効率的に抑えられれば、客付け後早い段階でコストを改修することが可能になります。ただし、家賃を値上げして収益性をさらに高めたい場合は、フルリノベーションを行い資産価値を高めることが求められます。
そのためコスト削減を優先して部屋作りを行うと、逆に訴求力が低下し、客付けに影響が出てしまいますので、注意が必要です。
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