賃貸リノベーションに必要な資金計画の立て方
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 4月19日
- 読了時間: 7分
部屋探しの価値観が多様化した現在、築年数が古くなったとしても、物件価値を向上させるリノベーションを行うことで部屋探しの選択肢が広がるため、早期客付けや収益アップが期待できます。
しかしリノベーションは高額な費用が発生するため、リノベーションを成功させるにはしっかりとした資金計画が必要になります。
本投稿は賃貸リノベーションに必要な資金計画の立て方についてお伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
1.資金計画とは?

本題に入る前に資金計画について簡単に説明いたします。
リノベーションはリフォームと比べて改修箇所が多くなるため費用が倍近くかかります。このためリノベーションを行う前には必ず資金計画を策定する必要があります。
資金計画とは、賃貸リノベーションにかかる費用を事前に算出し、資金調達方法や返済計画を立てることです。資金計画を立てることで予期せぬ出費や資金不足を避けることができ、リノベーションを成功させることができます。
逆に資金計画を立てずにリノベーションを進めると、客付けできてもキャッシュフローに苦しむ結果となる可能性があります。
2.賃貸リノベーションに必要な資金計画の立て方

1)リノベーションの目的を明確にする

賃貸リノベーションを成功させるには、リノベーションの目的を明確にすることが不可欠です。ターゲットとなる顧客層を誤って設定すると、訴求力が低下し客付けが難しくなってしまいます。
まず成約に影響を与える顧客の特性(性別、年齢層)をペルソナ設定し、ターゲットが求める機能やデザイン、更に解決したい課題を明確にすることで、リノベーションコンセプトが定まりやすくなり、早期成約が実現できます。
またリノベーションの目的を明確にすることで、工事を依頼する元請け会社もその意図を理解し、コンセプト通りのリノベーション部屋を作ることができます。
▶リノベーションコンセプトについては、過去記事をご覧下さい。
2)予算を設定する

リノベーションの目的やコンセプトが明確になった後は、予算の設定です。貸主によってかけられるリノベーション予算は異なるため、予めリノベーションを行う元請け会社に相談し、予算に適した複数のリノベーションプランを作成してもらうことで、予算の設定が容易になります。
リノベーションの資金調達の方法は、全額自己資金で行うかもしくは金融機関から借入を行うかいずれかになります。
事業系融資には、金融機関の基準金利で借りられるプロパー融資と、保証協会付き融資の2種類があります。それぞれメリットとデメリットがあるため、貸主がメリットを感じやすい融資を選択すると資金調達がスムーズになります。
なおリノベーション費用の支払いは通常工事完了後、一括で行うことが基本ですが、事前にお願いすれば分割払いにも対応してくれる場合があります。
▶事業系融資の詳細はは、過去記事をご覧下さい。
3)優先順位を決める

リノベーション予算に基づいて、実施すべきリノベーションの優先順位を設定します。優先順位を設定する際は、集客に不可欠な要素とそれほど重要ではない要素に分類することで、より明確に優先順位を決めることが可能になります。
またフルリノベーションを行うのか、部分リノベーションに留めるのかによっても、優先順位は異なってきます。
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を随時リノベーションしています。弊社リノベーションの上級グレード/セカンドラインの優先順位は以下の通りです。
【上級グレード】
必須事項 | そこまで重要視ではない |
キッチン、浴室、洗面台、内装、一部照明、畳 | 床材、建具、トイレ本体 |
【セカンドライン】
必須事項 | そこまで重要視ではない |
キッチン、畳、内装 | 床材、建具、トイレ本体、浴室、洗面台、照明 |
優先順位をあらかじめ決めておくと、リノベーション予算内に収まる可能性が高くなり、また予算オーバーした場合でも、内装や性壷設備グレードを落としたり、内装張替えを控えたりすることで、予算内に収まることが可能です。
さらに一部設備を施主支給にすることで、リノベーション費用を削減することができます。ただし施主支給は元請け会社にとってはあまり好ましくはないため、実施する場合は必ず事前に相談し了解を得ることが重要です。
4)見積もりを取る

賃貸リノベーションを初めて行う場合は、複数のリフォーム会社から相見積もりを取ることをおススメします。同じリノベーション工事でも施工会社によっては費用が異なるため、相見積もりを取ることで適正な価格で施工することができます。
また業者の評判や過去の実績を事前に調査することで、信頼性を確認できるため、安心して施工を依頼することができます。
5)スケジュールを立てる

リノベーションは全面的な改修を伴うため、施工内容によって工期は異なりますが、1か月前後を要します。工期が長くなると作業中に発生する騒音や足音が、隣接している借主に影響を及ぼし、場合によってはクレームに発展する可能性があります。
リノベーションスケジュールは基本的に元請け会社が作成します。
トラブルを避けるためには元請け会社もしくは管理会社に依頼して、施工前に借主に通知文を配布することが重要です。また多くの借主がいる夕方以降や日曜日は緊急時を除き施工を行わないことで、トラブルを最小限に抑えることができます。
さらに貸主も余裕があれば定期的にリノベーション現場を訪れ、進捗状況を確認することで、スケジュール通り工事が進行しているか把握することができます。
6)リスク管理する

リノベーションの予算を計画していても、施工中に予期せぬトラブルが発生することがあります。特に目視できない部分の配管や建具の劣化によるトラブルが起こる可能性があり、追加費用が発生することもあります。
そのためリノベーションを行う際は、予期しない出費に備えてリノベーション費用の10~20%分を予備費として用意しておくと、不測の事態が発生しても迅速に対応することができます。
3.まとめ
今回は賃貸リノベーションに必要な資金計画の立て方についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
リノベーションを行うと資産価値が向上するため、家賃値上げしても早期客付けが期待できますが、費用が高額になるため、資金計画が十分でないとキャッシュフローが厳しくなる可能性がでてきます。
リノベーションを今後展開する場合は、自己資金を無理に使うのではなく、事業系融資を活用して内部留保を充実させることで、キャッシュの焦げ付きを防ぐことができます。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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