賃貸経営は副業感覚でできるの?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長
- 3月18日
- 読了時間: 7分
不動産投資は客付けができれば家賃収入を得ることができ、煩わしい管理業務は管理会社に委託することで、安定した賃貸経営が可能です。そのため不動産投資は本業を持つ会社員や公務員の方でも、比較的参入しやすい投資と言えるでしょう。
しかし、賃貸管理を行う管理会社がが共通して考えているのは…
「賃貸経営は、副業感覚でできるようなものではない」
ということです。
人口減少による空室率の悪化が懸念される中、貸主自身が経営者としての自覚を持ち、管理会社と連携して対応する姿勢が求められています。
民間の有識者グループ「人口戦略会議」は全国744の自治体で、2050年までに20~30代女性が半減することから「最終的には消滅する可能性がある」とした分析結果を公表しました。
人口減少による空室率の悪化が懸念される中、貸主自身が経営者としての自覚を持ち、管理会社と連携して対応する姿勢が求められています。賃貸経営は容易なものではなく、真剣に取り組むべき分野です。
本投稿は賃貸経営は副業感覚で行えるものなのかについてお伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
1.賃貸経営は副業感覚でできるの?
冒頭でもお伝えした通り、賃貸管理のプロである管理会社担当者は、賃貸経営を副業感覚で行うことは難しいと考えています。その理由として主に次の2点が挙げられます。
築年数の経過で家賃値下げ/客付けが難しくなる
サブリース問題
それではそれぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
1)築年数の経過で、家賃値下がり/客付けが難しくなる

余程の好エリアではない限り、一般的な賃貸物件では、1年毎に「家賃が1%下落」すると言われています。
部屋探しされてる方は予め家賃予算を設定しているため、予算内でであれば可能な限り築年数が浅い物件に入居したいと思っています。
築年数が経過した古い物件は競争力が低下し過当競争になりがちです。空室率が悪化すると適正家賃でも客付けが難しくなり空室期間が長期化する恐れがあります。
野村総研の予測によると2040年には空室率が40%前後になるとのことですが、一部地方都市ではすでに空室率が30%台に達していることを踏まえると、空室率40%時代は時間の問題と言えるでしょう。
空室率悪化はキャッシュフローに悩む貸主が増えることを予想させます。したがって賃貸経営は副業感覚では行えない重要なビジネスであると言えます。
客付け強化のために、広告料倍増を検討する貸主は多いですが、近年の賃貸市場は供給数が飽和状態にあります。そのため、広告料をアップしても費用対効果はあまり期待できないのが現実です。競争が激化する中で、他の戦略も併せて考える必要があります。
▶賃貸広告料に関しては、過去記事をご覧下さい。
2)サブリース契約の最大の弱点

賃貸経営が副業と言われる背景にはサブリース契約を挙げることができます。
サブリース契約は、空室が発生しても貸主には「毎月一定額の家賃」が入金され、安定した家賃収入が約束されています。
しかし募集家賃と家賃相場との間に「乖離」が発生すると、空室期間が長期化になる恐れがあります。そこでサブリース会社は、借地借家法第32条1項を適用し、貸主に対して「家賃減額請求」を行うことがあります。
借地借家法によりサブリース会社が借主の立場となるため、家賃減額請求が発生すると、貸主は「拒否」することができなくなります。
減額幅は、サブリース会社との話し合いで譲歩してもらえる可能性はありますが、条件次第ではキャッシュフローが悪化する恐れがあります。また社会情勢/公租公課の変動/サブリース会社の業績悪化などでも家賃減額請求は発生することがあります。
家賃減額請求が発生すると収益は一気にしてしまいます。
▶サブリース契約のデメリットについては、過去記事をご覧下さい。
2.賃貸経営に成功している人の共通点

1)物件周りがきれい
賃貸経営に成功している物件は、物件周辺にごみなどがまず落ちていません。
物件清掃が行き届いていると内見時の第一印象/入居者満足度も高まり、早期客付け/長期入居して頂ける可能性が高まりますが、成功している貸主は、物件清掃の大切さを理解しています。
2)設備投資に積極的
築年数が経過すると、室内設備/内装/外壁などが劣化するため資産価値が低下します。賃貸経営に成功している貸主は物件設備投資に積極的です。
築年数が経過したとしても「リノベーション対応」を行い、家賃値上げに成功してます。借入を行ったとしても、長期入居を促すことで「費用回収+利益確保」ができる点を理解しています。これは持続的な賃貸経営において重要な要素です。
3)管理会社任せにはしない
不動産管理会社は、物件管理のプロ集団として、管理全般から客付けの後方支援まで行っています。しかし賃貸経営に成功している貸主は管理会社任せにはせず、土休日/平日夜に「物件問合せや相談」があっても、快く対応しています。
そのため仲介担当者にとって客付けがしやすい物件と認識され、他の物件と比べて紹介されやすくなります。
▶詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
4)サブリース契約しない
管理会社に管理委託する場合、家賃回収を行う「集金管理」と、家賃保証が付いた「サブリース」の2つがあります。
前者は家賃回収を含む管理全般を行うため管理手数料は家賃3~5%が相場です。一方後者は家賃保証を提供するため管理手数料は10~20%と高めになっています。
つまり物件稼働率を8割以上キープできれば、集金管理の方が明らかにオトクになります。
賃貸経営に精通している貸主はサブリースのデメリット(家賃収入を最大化できないこと)を理解しているため、集金管理を選択するケースが多いです。
▶サブリースと集金管理の詳細は、過去記事をご覧下さい。
3.まとめ
今回は賃貸経営は副業感覚で行えるものなのかについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
不動産投資はインフレに強いとされていますが、今後も需要より供給数の方が上回る可能性が高いため、競争力が低下した築年数が古い物件は、稼働率/家賃収入減少が懸念されます。
そのため賃貸経営を副業感覚で行うことは難しくなるでしょう。しかし築年数が古くなっても資産価値を高める対策を講じれば安定した家賃収入を得ることは可能です。
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