原状回復リフォームの新常識:今こそ知っておくべき情報
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 2025年9月8日
- 読了時間: 8分
更新日:2025年9月15日
賃貸借契約において借主は退去時に、原状回復義務を負うことになります。つまり入居時と同じ状態に部屋を戻す必要があります。しかし長期入居になると経年劣化が発生しやすくなるため、完全に元の状態に戻すことが難しくなるケースもあります。
原状回復に関するルールは賃貸借契約書や、国土交通省が定める原状回復ガイドラインに明記されています。
このルールを十分理解していない場合、退去立ち合い時にトラブルが発生することがあります。また退去後には、貸主が次の方に快適に利用してもらえるよう、原状回復リフォームを行いますが、この意図正しく認識していないと、客付けで苦戦する可能性が出てきます。
本投稿は原状回復リフォームの新たな常識として、今こそ知っておくべき情報についてお伝えいたします。
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【本記事でお伝えする結論】
1.原状回復リフォームについて

賃貸借契約に基づき、借主には退去時の原状回復義務が求められますが、この義務は貸主にも適用されています。入居期間は借主の都合により異なりますが、長期間にわたる居住で、室内が経年劣化しやすくなり、日焼けによる黄ばみやひびなどの症状が発生することがあります。
そのままの状態を放置すると、前借主の使用感が残り、次回の借主が快適に過ごせなくなる可能性があります。そのため、貸主は退去後に発生した劣化や損傷個所を修繕し、室内をもとの状態にリフォームすることで、次の借主が快適に過ごせる環境を整える準備作業を行います。
原状回復リフォームには、劣化した室内内装や設備の点検が含まれる場合があります。ただし、リフォームの具体的な内容は賃貸借契約によって異なるため、事前に確認することが重要です。

退去時には借主立会いの下で退去確認を行い、原状回復について話し合います。この費用負担については、国土交通省のガイドライン、また賃貸借契約書によって明確化されています。
契約内容にもよるものの、一般的な負担区分として、以下が挙げられます。
経年劣化、自然損耗で発生したものに関しては、貸主負担
故意過失によって発生した破損や汚損の場合は、借主負担
なお契約時に敷金を預けている場合は、その金額から原状回復費用を差し引き、残金が返還されます。ただし最近では、ペット可能物件や新築物件を除き、敷金を設定していないケースが増えてきています。
これは、家賃保証会社の普及によるものです。

原状回復リフォーム費用は、退去時の室内の状態やリフォーム内容によって変動します。一般的には、壁紙や床材の張替えがメインとなり、費用相場は以下の通りです。
壁紙張替えの費用:1,500円~1,800円/㎡
床材の張替え費用:3,000円~4,000円/㎡
使用する素材によっては費用を抑えることも可能です。
2.原状回復におけるトラブル事例

国民生活センターの調査によると、賃貸物件の原状回復に関するトラブルは、毎年約13,000件にものぼるそうです。その内容としては、経年変化や通常損耗に関する費用負担が目立っています。
こうしたトラブルが頻発する背景には、貸主側が過剰な修繕費の請求を行っている可能性が高いと言えます。
このような不要な請求が繰り返されれば、借主との関係が悪化するだけでなく、口コミや仲介会社からの評価が下がり、結果として客付けが難しくなる可能性が高まります。
トラブルを未然に防ぐための方法としては、物件管理を管理会社に委託することが挙げられます。管理会社に任せれば、退去時の立会いを担当者が行い、公平な立場から原状回復費用の負担者を判断してくれるため、トラブル件数も減るでしょう。
一方で、貸主が自ら物件管理を行っている「自主管理物件」の場合、退去時の立会いは貸主自身が行うため、その際心情的な要素が入り込んでしまい、中立的な判断が難しくなるケースも考えられます。
そうした場合には、退去立ち合い代行業者や内装業者に依頼することをおススメします。第三者に委託することで、公平な視点から退去精算を進めることが可能となり、借主との無用なトラブルを避ける道が開けるでしょう。
3.原状回復リフォームの紹介事例
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を順次リノベーションを行っています。ただし一部の部屋については、部分リノベーションを行い、家賃据置で募集しています。
そのため、内装張替えは原則として経年劣化が著しい場合や、古さが目立つ場合に限定して実施しています。
こちらは洋室の内装をリフォームした際の、ビフォーアフターの事例です。アクセントクロスは比較的状態が良かったものの、それ以外の内装は古さが目立っていたため、退去後に全面的な張り替えを行いました。
原状回復リフォームは、必要な箇所のみを修繕することで費用を抑えられるだけでなく、工期を短縮できるメリットがあります。特に繁忙期には、迅速に再募集を行える点が大きなメリットと言えるでしょう。
▶弊社リノベーションの詳細は、過去記事をご覧下さい。
4.原状回復リフォームの新常識:今こそ知っておくべき情報

原状回復リフォームを実施することで、前借主の生活感を完全に払拭し、物件を新たな魅力的な空間へと生まれ変わらせることが可能です。このプロセスにより、室内インテリアを顧客の嗜好に沿ったスタイルに刷新することで、物件そのものの魅力が飛躍的に向上します。
その結果として、物件への反響が増加し、早期客付けが期待できる点は非常に有益です。さらに、原状回復リフォームでは、必要な箇所のみを限定して手を加える形となるため、全体的な作業コストを抑えることができる点も、大きな魅力のひとつと言えるでしょう。
こうした合理的かつ効果的な方法によって、費用対効果を最大化することができますが、この形式のリフォームは、物件の築年数が進むにつれて、その効果が徐々に減少していく傾向があるのです。
理由としては、物件設備が老朽化するとどれほど内装を変更したとしても、古さが残ってしまい競争力を失う点があります。その結果として、適正家賃で募集しても空室が埋まりにくい状況に陥る恐れがあります。
こうした問題を長期的に改善する手段として、資産価値を大きく向上させるリノベーションを検討することが重要です。リノベーションには、設備や間取りそのものを根本的に再構築する力があるため、物件全体の新鮮さを保ちつつ、価値の下落を効果的に抑制することができます。
この結果、退去が発生した場合でも単なる原状回復リフォームを行うだけで十分な客付け効果を期待できるため、家賃収入の安定性を増す可能性があります。
要するに、原状回復リフォームが最大限の効果を発揮するのは、競争力の高い築浅物件や、すでにリノベーションされている物件に限定されるという点を理解する必要があります。
これらは市場で強い魅力を持ち続けられるため、積極的に活用していくことで安定収入が期待できるでしょう。
▶原状回復とリノベーションの詳細については、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回は原状回復リフォームの新たな常識として、今こそ知っておくべき情報についてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
弊社物件では2016年まで、原状回復リフォームを積極的に行っていましたが、翌年の繁忙期における客付けの失敗を機に、資産価値を向上させるリノベーション路線への転換を図ることとなりました。
この失敗から得られた教訓は、築20年以上が経過した物件の場合、物件自体の価値が低下しており、原状回復リフォームを強化してもその価値を維持するのが難しいという点です。その結果、適正家賃で募集しても空室を埋めることが困難になるという問題に直面します。
一方でリノベーションを行えば、従前と比べ物件価値が向上し、価値の目減りも抑えられるため、家賃を維持しつつも原状回復リフォーム費用を抑えられるため、収益性の向上が期待できます。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
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