空室率ワースト1位の山梨県で、結果を出している理由とは?
更新日:2月2日
こんにちは。
総務省が発表した「2018年10月時点の住宅・土地統計調査」によると、山梨県の空き家率は全国ワースト1位、賃貸単体では約3割は空き室であると言われています。

日本の人口は2008年をピークに年々減少傾向をたどっていき、国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2048年には1億人を割り、2060年には8674万人まで減少するとのことです。
人口減の加速は今後「大空室時代」に突入することもはや時間の問題と言っても過言ではなくは、業界内の方でしたら周知の事実と言っても過言ではありません。
大空室時代を迎えるにあたり、特に深刻な物件と言えばやはり築年数が経過した古い物件。
古い物件は客観的に「古臭い」「生活がしにくい」というイメージが先行してしまい、見た目はいいからとにかく家賃帯を抑えたいと考えている方以外はまず敬遠されます。さらに物件資産価値は古くなればなるほど低下していくため、家賃値下げを余儀なくされます。
家賃値下げ=借主の質低下と直結しているため
借主同士のトラブル増加
家賃滞納問題の増加
等が発生し、仮に客付けできたとしても、新たな問題が発生してしまうため、負のスパイラルに陥ってしまう可能性が高くなります。
▶負のスパイラルに関しては、過去記事をご覧下さい。

弊社が所有している物件は、空室率全国ワースト1位の山梨県甲府市にあります。
また弊社物件は1993年築で和室がある2LDK賃貸アパートであることから、賃貸業界的には家賃を大幅に値下げしても集客することは難しいという意見が多くなりそうです。
しかし実際のところ、本執筆時の2023年2月2日時点において
満室稼働中
募集部屋は家賃値上げを実施(最大従前家賃より8~10%値上げ)
2020年以降増収増益達成中
となり、空室率ワースト1位の山梨県でしっかりと結果を出すことができています。
結果を出すことができているのにはそれなりの対策を講じたからです。
ただ弊社が行った対策は、賃貸業界でよく行われている対策とは全く別物であり、恐らく今回ご紹介する対策を実践して頂ければ、効果を期待することはできるはずです。
対策①:現状をしっかりと見極める
築年数が経過している物件が、新築物件の真似事しても家賃帯を新築並みにすることはできません。万が一家賃を新築並みにしても閑古鳥が鳴くのは明白です。
では、築年数が経過している物件が大空室時代を生き残るためには何が必要なのか?それは所有している物件の現状をしっかりと見極めたうえで対策を講じることです。
築年数が経過している物件が生き残るためには、ランチェスター戦略を使って対策を講じる以外方法はありません。
戦力に勝る「強者」と戦力の劣る「弱者」にわけ、それぞれがどのように戦えば戦局を有利に運べるのかを考えるための戦略論。
ランチェスター戦略上、強者は新築・築浅/弱者は築古物件が該当すると思われます。
強者=新築/築浅物件は、ランチェスター戦略の「同質化」を徹底的に行っています。例えば対面キッチン/宅配ボックス/オートロック/ホームセキュリティー/インターネット無料化は当たり前に設置されていますが、これはまさに強者の戦略と言っても過言ではありません。
また新築物件は賃貸業界的にドル箱物件(=家賃帯が高くても入居希望者が多い)ことから、複数の仲介会社で募集を行いますが、これも同戦略上の「総合力で戦う」に入れてもいいと思われます。
ランチェスター戦略上、弱者=築年数が経過している物件は「差別化戦略」を打ち出さなければなりません。しかし、現在の賃貸市場を見てみると…
同質化=リノベーションなどは行っていないため資産価値低下物件が多い
家賃値下げ=早期成約を急ぐあまり安易に値下げをしている
物件が多く、またリノベーションしている物件もありますが、競合リノベーション物件と同じような設備や内装が多いため、真の意味での差別化とは言えません。
弊社物件は2017年の繁忙期、今までの空室対策で失敗してしまい、赤字転落になってしまったため、リノベーションを展開しようと決意しました。
▶上記詳細に関しては、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】【アパート経営】相続してから空室0にするまでやってきたこと①
対策②:女性客を意識したリノベーションを展開
リノベーションを行う際、差別化を意識しなければならないのは重々承知していたものの、どのように行えばいいのか苦慮していました。当時通っていた美容室のオーナーさんに相談した所「それならカフェのような部屋を作ればいいのでは?」とアドバイスしてもらいました。
その話を聞いた瞬間、ビクッとしました。
確かに弊社物件は2LDKなので、入居される方の大半は「20~30代のカップルや新婚さん」が多く、またファミリー物件の場合入居の決定権を持っているのは女性であることがわかっていたため、それならば女性が100%気に入るカフェスタイルリノベーションを作ればいいと考えました。
対策③:集客方法をイノベーションする
築年数が経過した物件をリノベーションしたとしても、集客を賃貸検索サイトに依存してしまうと築年数や家賃帯で引っかかってしまい、反響を得ることが難しくなります。
そこで弊社物件ではリノベーション事業を開始した2018年、物件公式サイトを立ち上げ独自集客を開始しました。ただ最初は中々軌道に乗らず苦戦を強いられました。
SNS(Twitter/Instagram/YouTube)に関しては一定の効果はあったものの、HPに関してはSEO対策が不十分であったため、特定ワードを入力してもトップページ掲載させることができず、反響を得ることができませんでした。

そこで、2020年に知人の紹介でパソコン管理を外部委託しSEOを強化した結果、アクセス数が7倍に増加し全国賃貸住宅新聞でも取り上げていただきました。
アクセス数が7倍に増加したことによって、反響率や成約率が格段に伸び、同年以降増収増益を達成でき家賃値上げしても集客に影響が出ることはほぼなくなりました。
▶弊社公式HPのSEO対策については、過去記事をご覧下さい
【過去記事】日本一空室率が悪い山梨県で、満室経営を実現できたのは、徹底したSEO対策をしたからです。
まとめ
空室率ワースト1位の山梨県で、弊社物件が結果を出している背景には…
賃貸市場の現状をしっかりと見極めている
集客ターゲットに沿った差別化リノベーションを展開
集客方法をイノベーション
を行ったことで、新たな顧客開拓をすることができ、築年数が経過している物件でも楽に集客することができました。
また弊社物件では集客と同じぐらい管理の質を高めているため、長期入居して頂ける方が多いことから、入居期間中にリノベーション費用回収+利益確保が確実になりさらにリノベーションの質を高めることで、退去時のリフォーム費用圧縮を可能にさせました。
▶退去時のリフォーム費用の圧縮に関しては、過去記事をご覧下さい。
【過去記事】弊社アパートの人気№1リノベーションルームを大公開!キッチン編
【過去記事】弊社アパートの人気No1リノベーションルームを大公開!壁材編
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
過度なメール配信、強引な営業活動等は一切行なっておりませんのでどうか安心してご相談ください。


取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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