築年数が古くなった物件をリノベーションする際、リノベーション後の収益予測を見極めた上で予算立てすると思います。
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を随時リノベーションしています。3棟20戸中14とはすでに改修済みで、1戸当たりのリノベーション予算は150~240万円。
リノベーション予算に差異があるのは、家賃据え置くかもしくは値上げするかによってリノベーション個所が異なるからです。
今回ご紹介するリノベーション事例は、2023年5月末に退去になった3DKの部屋。
入居期間が約10年、間取り的にも古いことから、2LDKに変更した上でリノベーションを検討していたところ、リノベーション前に入居が決まりました。
本投稿は、200万円の予算でリノベーションした弊社物件のビフォーアフター事例を紹介します。
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▶予算300万円でリノベーションした弊社物件のビフォーアフター事例は、こちらをお読みください
▼目 次
【本記事でお伝えする結論】
1.弊社物件について
弊社物件をご紹介致します。
築年月:1993年9月
住所:山梨県甲府市大里町2570
棟数・間取り:3棟・2LDK18戸/3LDK2戸
家賃:6万円~7万円
リノベーション開始時:2018年1月
現在の入居状況:全室満室(2023年10月5日現在)
▶弊社物件に関する詳細は、過去記事をご覧下さい。
2.予算200万円で賃貸リノベしたい!ビフォーアフター事例
【リノベーション概要】
約10年入居されていたため経年劣化が進み、また設備や間取りも現在のライフスタイルには合っていないため退去後リノベーションを行った。
リノベーション費用はおよそ200万円。物価高の影響で材料費が高騰しリノベーション費用が前回と比べて50万円近くUP。見積書を見た時家賃値上げを検討したがその前に入居申込が入ったため、家賃据置のまま契約手続きを行った。
【LDK】
リノベーション前はダイニングとキッチンがそれぞれ独立していたため、圧迫感がありまた室内採光が十分ではありませんでした。
そこでDK→LDKに間取り変更した上で、内装及び設備を一新。キッチンは劣化が進んでいたこともあるのでリノベーションを機に最新のものに変更。無垢材扉を取付けることでカフェスタイルキッチンとなり、カウンターを設置することで利便性が向上。
また白を基調とした部屋にすることで、キッチン映え効果が期待でき女性からの評価がとても高くなります。
▶キッチンに関する詳細は、過去記事をご覧下さい。
【洋室】
北側の部屋は採光が期待できないため、日中の時間帯でも暗い感じになってしまいます。
リノベーションを機に白を基調とした部屋にすることで、室内がとても明るくなり、また収納部分もクローゼットに改修することで収納利便性がとてもよくなりました。
【和室】
賃貸物件で和室があると退去時に表替え費用が必然的にかかるため、客付け自体が難しくなってしまいます。
しかし住環境研究所が発表したデーターによると、戸建て住宅を購入した人の中で若い世代(20代)ほど室内に和室を設ける割合が高いとのことです。
つまり若い世代は必ずしも和室が嫌いではないことがわかります。そこで弊社物件では和モダン空間が魅力的で表替え不要の琉球畳を採用したところ、和室アレルギーを感じる方は皆無となり逆に多くの方に受け入れられるようになりました。
▶和室に関する詳細は、過去記事をご覧下さい。
【トイレ】
トイレ本体は古さが感じられないため有効活用し、内装のみ変更しています。トイレのニオイ対策を強化するために、消臭効果が期待できる機能性壁紙を天井と両側の壁に施工しています。
またトイレットホルダー/タオル掛け/壁棚を一新することで、トイレが見違えるぐらいおしゃれ空間に変身しています。室内に用いる色を少なくすることですっきりとしたトイレ空間となるため、内見時の印象がとてもよくなります。
【浴室】
築年数が古い物件の浴室は0.75坪が多いです。一方近年施工された新築物件は1坪~1.25坪が主流となるため集客強化を図るのであれば、システムバスを導入した方がいいです。
ただシステムバスを導入するとなると最低でも50万円近い費用が掛かってしまいますので、貸主によっては対応できない可能性があります。
そこでおススメなのが、最新の水栓を取付けることです。水栓ひとつ変えるだけでも浴室印象が180度変わり清潔感が感じられるおしゃれな浴室になります。
【玄関エントランス】
築年数が古い物件の玄関シューズボックスは、容量が小さめとなっているため全ての靴を収納させることが非常に難しくなります。
そこでリノベーションを機に大容量のシューズボックスを導入し、また人感センサー付きの照明を取付けることで、利便性+デザイン性UPさせることに成功しました。
3.予算オーバー対策
リノベーションは内装/間取り/設備変更を伴うため、どうしても費用が高くなってしまい、場合によっては予算オーバーになってしまいます。
予算オーバーを避けるには、リノベーション個所を調整し費用を抑えるしか方法はありません。効果的な費用圧縮対策としては…
既存設備を有効活用する
優先順位を決める
ことです。それではそれぞれの対策を見ていきましょう。
【既存設備を有効活用する】
賃貸リノベーションで費用が掛かるものは、やはり設備交換です。
仮に水回り(キッチン、トイレ、洗面台、浴室)を全て一新すると120万円近い金額が発生してしまいます。水回り全てを交換するとなるとリノベーション後の家賃設定は強気の金額にしないと、入居期間中の回収は難しくなります。
そこでおススメなのが、機能的に問題がなければ既存設備を有効活用することでリノベーション費用を圧縮させることができます。
例えば浴室を最新システムバスに変えたい場合、最低でも50万円近い費用が掛かります。
一方浴室をそのまま生かし内装を変えるだけ見違えるぐらいおしゃれな浴室となり、費用も3分の1程度に圧縮させることができます。
▶浴室リノベーションの詳細は、過去記事をご覧下さい。
【優先順位を決める】
クオリティーが高い部屋を作れば必ず借主は納得してくれます。
ただいたずらに費用をかけてまでリノベーションすると、費用が高額になり返済がきつくなってしまう可能性があります。
そこでおススメなのが「重要度合いによって予算配分」を行うことです。
例えばリノベーションを機にLDKの壁紙を変えたい場合
劣化が気にならない壁紙はそのまま生かす
アクセントクロスを使いたい場合は壁一面のみ
基本的に量産型クロスを使う
たったこれだけでも壁紙交換費用を圧縮させることができます。
4.リノベーション融資
金融機関ではリフォームローンを取り扱っています。ただし金利設定が高めになっている可能性が高いため、安易に借りてしまうと返済がきつくなってしまいます。
そこでおススメなのが公的融資制度を活用することです。
公的融資制度のメリットは低金利設定となっているため利息を抑えることができ、条件が良ければ利子補給がついているものもあります。
▶リノベーション融資の詳細は、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回は200万円の予算でリノベーションした弊社物件のビフォーアフター事例を紹介しました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
リノベーションで一番難しいのは費用をかけても、家賃値上げには限界があることです。
理由はリノベーション物件と新築物件の家賃にあまり乖離がなければ、誰もが築年数が若い方を選択してしまいます。またリノベーション費用をかけすぎてしまうと毎月の返済がきつくなってしまうので注意が必要です。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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