内見者が即決する部屋にするためには?
- 空室対策リノベーション コンサルタント ㈲山長

- 1月13日
- 読了時間: 12分
賃貸アパートの入居を検討している方は、一般的に賃貸ポータルサイトを活用して、希望条件に合う部屋をピックアップし、その中から3件程度内見してから部屋を決めることが多いです。
一方で、貸主の中には「適切な空室対策を施し、一定の反響や内見件数があるのにも関わず、成約率が悪い」と感じている方も少なくありません。
この悩みの大きな原因の1つに「内見時の第一印象が内見者の期待とミスマッチしている」点が挙げられますが、客付けで苦戦している貸主はこの点に気づいてはいない可能性が高いです。
弊社物件は築年数が経過しているため、2018年から空き室を順次リノベーションを行っていますが、単に改修するのではなく、ターゲット層に響くインテリアスタイルを意識したことにより、従前と比べると内見からの成約率は約80%と、大幅に改善させることに成功しています。
本投稿は、内見者が即決したくなる部屋づくりのノウハウを詳しく解説していきます。
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▼ 目次
【本記事でお伝えする結論】
賃貸ポータルサイトに掲載されている部屋の写真と、実際の部屋の印象とのギャップが大きすぎるほど、成約率は低下しやすい。
内見者がすぐに入居したくなる部屋にするには、リフォームなどを行う際、「ターゲット層とコンセプトを明確に設定する」「室内デザインを工夫する」「掃除を徹底する」ことが重要。
賃料を下げたり、募集条件を緩和すると、入居率が向上する場合があるが、対応しても効果が出ないケースがあるほか、借主属性が低下するなど、新たな問題が発生するリスクが高まる。
1.内見者の期待とミスマッチする理由

内見者の期待とミスマッチしてしまう理由については、いくつかの要因が考えられますが、中でも特に可能性が高いのは、賃貸ポータルサイトに掲載されている部屋の写真と、実際の部屋の印象が大きく異なってしまう点です。
一般的に賃貸ポータルサイトに掲載する写真は、仲介会社が一眼レフを用いて撮影し、部屋をできるだけ広く見せるために、広角レンズを使用することが多いです。
また多くの物件では、リビングや洋室などに備付照明が設置されていないため、撮影当日の天気次第では室内が暗く感じることがあります。このような場合は、撮影時に光を調節して、室内を明るく見せる工夫が行われることがあります。
そのため物件によっては内見時、思っていたより「部屋が狭かった」「想像より暗い」印象を持たれる可能性があります。写真と実際の部屋のギャップが大きいほど、入居後の生活イメージが想像しにくく、また賃料に見合わないと感じられてしまうため、成約率は必然的に下がりやすくなります。
2.内見者が即決する部屋にするためには?

賃貸アパートは築年数が経過するほど、資産価値が下がりやすく、それに伴い競争力も低下し、成約率にも影響が出やすくなります。
競争力を高め内見からの成約率を高めるためには、リフォームやリノベーションを行う際、以下の対策を検討することをおすすめします。
ターゲット層とコンセプトを明確にする
第一印象を良くするデザインの工夫
清掃を徹底する
それではそれぞれの対策について、具体的に見ていきましょう。
ターゲット層とコンセプトを明確にする

内見居者が即決する部屋にするためには、まず顧客からの人気が高い設備を最低限備えることが重要ですが、部屋探しをされる方は内見の際、入居後の室内レイアウトをイメージしながら、物件を検討する傾向があります。
住まいのメディア「mitaina」が、男女200名に「理想のインテリアテイスト」についてアンケート調査を行ったところ、全体で最も人気が高かったのは北欧テイストでした。
しかし、男女別でみると好みに違いがあることが明らかになっています。
そのためターゲット層のニーズや、ライフスタイルをしっかりと捉えた明確なコンセプトで、部屋づくりを行わなければ、入居後の生活イメージを抱くことが難しくなるだけでなく、差別化を図ることができないため、成約率の低下を招く可能性があります。
特に、一定の反響があるものの成約率が低い物件は、ターゲット層やコンセプトが曖昧になっている可能性が高いと言えます。
▶mitainaが発表したリリースの詳細は、こちらをご覧下さい。
第一印象を良くするデザインの工夫

第一印象はわずか3秒で決まってしまうと言われています。そのため、内見からの成約率を高めるためには、ターゲット層に訴求する室内デザインを取り入れることが重要です。その際に、押さえておきたいポイントは、以下の通りです。
ポイント①:明るさを確保する

賃貸アパートは角部屋以外、一部屋につき窓は1面しか設置されていないため、室内採光は十分とは言えません。
そのため、部屋の向きや天気次第では、昼間でも電気を点けなければ薄暗く感じてしまうことがあります。内見時において、こういった印象を与えてしまうと、成約率に影響を及ぼす可能性があります。
少ない採光でも室内を明るく見せるための工夫としては、膨張色である白系の内装を使用することが効果的です。白色は光を反射しやすいため、部屋全体に明るい印象を与えることができます。
ポイント②:統一感を意識する

先程もお伝えしましたが、内見者は入居後の室内レイアウトを具体的にイメージしながら、物件を検討しています。
そのためターゲット層に合うインテリアテイストにすることで、家具や雑貨を置いた際、部屋の雰囲気と調和し、入居後の生活イメージがより想像しやすくなるため、入居促進効果が高まります。
ただしその際には、部屋全体に統一感を持たせることが非常に重要です。
統一感が欠けてしまうと、部屋全体のバランスが崩れレイアウトがしにくく、寛ぎにくい部屋と捉えられてしまいます。統一感を持たせる空間にするためには、配色は3色に抑えるのが効果的と言われているため、内装色は1~2色までにするのがおすすめです。
▶統一感に関する詳細は、こちらをご覧下さい。
ポイント③:フォーカルポイントを設置する

内見時に一番最初に確認される場所は、玄関エントランスですが、一般的なファミリー向けアパートでは、画一的な室内となっているため、インパクトに欠けた空間になってしまいます。
しかし室内に入った際に、自然に視線が引き寄せられる「フォーカルポイント」をつくることにより、空間全体にメリハリがうまれ、画一的になりやすい玄関エントランスがおしゃれで心地よい空間になります。
その結果、物件に対する第一印象が大幅に向上するため、入居促進につながりやすくなることが期待できます。
▶フォーカルポイントの詳細は、こちらをご覧下さい。
清掃を徹底する

内見時は、募集部屋の他に物件周りや共用部もチェックされますが、共用廊下やごみ置き場が汚れていたり、駐輪場の自転車が乱雑に停められていると、物件全体の印象が低下するだけでなく、管理が行き届いていないと見做される可能性があります。
その結果、たとえ室内がきれいにリフォームされていたとしても、「ここに住みたい」といった印象にはなりにくいため、他の物件に流れてしまうリスクは高まります。
▶アパートの共用部清掃の重要性、階数については、こちらをご覧下さい。
そのため可能であれば、週に1回は物件清掃を行うと、物件美観を維持しやすくなり、入居促進につながりやすくなります。
3.間違った空室対策

よく「賃料の値下げ」や「ペット可能」にする空室対策を行うと、入居が決まりやすいとされていますが、結論から言うとメリットよりデメリットの方が大きくなるため、おすすめはできません。
その理由を解説します。
賃料の値下げは負のスパイラルに陥りやすくなる

賃料を下げると賃貸検索サイトの検索条件によりひっかかりやすくなるため、入居率を高める効果がありますが、一方で以下のデメリットが発生しやすくなります。
同一物件内で賃料の差が生じてしまい、他の借主がその情報を確認すると、更新時値下げ要求が発生しやすくなる。
値下げすることで、貸主の収益は減少する。
競合する物件も値下げする可能性が高いため、場合によっては空室が長期化することもある。
借主属性が低下するリスクが高まる
さらに、一度賃料を値下げしてしまうと、元に戻すことが難しくなるだけでなく、更なる値下げを招く可能性があります。
最悪の場合、このサイクルが続き、負のスパイラルに陥ることで、キャッシュフローの悪化を招く恐れも否定できません。
▶負のスパイラルの詳細は、過去記事をご覧下さい。
ペット可能が普及しない本質的な理由

ペット飼育可能の物件の割合は、全体の約2割以下と非常に少ないのが現状です。そのため、ペット希望物件を探している方にとっては、多少賃料が高くでも入居したいと考えています。
一定の需要があるのに供給が増得にくい背景には、「静かな暮らし」を求めるニーズが多いことが推察できます。また仮にペット可能に切り替えたとしても、最終的な部屋の決め手は部屋のクオリティーの高さのため、ただ単にペット可能にしてもその効果を実感することは難しいと言えます。
▶間違った空室対策の詳細については、過去記事をご覧下さい。
4.内見からの成約率が向上した成功事例紹介
弊社では1993年からアパート経営を開始し、現在ではファミリー向けアパートを3棟所有しています。競合する物件と比べると、リフォームに注力していたこともあり、2016年までは早期に部屋が埋まっていました。
しかし翌年の繁忙期、客付けに失敗し赤字に転じたことを契機に、リフォームからリノベーションへと方針を大きく見直しました。
▶赤字に転落した理由については、過去記事をご覧下さい。

弊社物件の主な入居者層は、20~30代のカップルや新婚夫婦が多く、その中でも女性が部屋探しの主導権を握ることが多いことに着目し…
同年代からの支持が高い「カフェスタイル」をインテリアとして採用
「賃貸でもおうちカフェを楽しめる」をコンセプト
として、自然素材を活用した差別化リノベーションを展開しています。

従前の床材はダークブラウン色の合板フローリングでしたが、リノベーションを機に内装を白に統一し、室内を明るく開放感のある空間へと一新しました。
また、内装の配色を2色にまとめることで、借主が自分好みのレイアウトを行いやすい環境にしています。

さらに、内見時の物件第一印象を高めるために、平日の午前中は物件周りや共用部の清掃を行うことで、築年数を感じさせない清潔感のある環境づくりに努めています。
玄関エントランスには、フォーカルポイントとして、ウォールシェルフを設置し、内見時には人工の観葉植物を設置しています。また入居後の生活イメージをより具体的に描けるように、LDKのみホームステージングを行っています。

このような取り組みを行った結果、弊社物件の成約期間は年々短縮傾向となっています。
特に2025年度の繁忙期は、1月と2月にそれぞれ1件ずつ退去が発生し、そのうちの1件はまだリノベーション未施工でしたが、2件とも退去直後に内見が入り、その日のうちに申込が入りました。
▶早期成約になった部屋の詳細は、過去記事をご覧下さい。
▶弊社リノベーション及び実績については、過去記事をご覧下さい。
5.まとめ
今回は、内見者が即決したくなる部屋づくりのノウハウについてお伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認してみましょう。
賃貸ポータルサイトに掲載されている部屋の写真と、実際の部屋の印象とのギャップが大きすぎるほど、成約率は低下しやすい。
内見者がすぐに入居したくなる部屋にするには、リフォームなどを行う際、「ターゲット層とコンセプトを明確に設定する」「室内デザインを工夫する」「掃除を徹底する」ことが重要。
賃料を下げたり、募集条件を緩和すると、入居率が向上する場合があるが、対応しても効果が出ないケースがあるほか、借主属性が低下するなど、新たな問題が発生するリスクが高まる。

新築物件はその競争力の高さから、賃料がやや高めに設定される傾向があります。しかし新築物件を選ぶ方は、新築でしかない特有のデザイン性やコンセプトの方を重視しているため、賃料の高さはあまり意識していません。
したがって内見者が思わず即決したくなる部屋を提供するには、賃料、デザイン性、そしてコンセプトの3つが重要な要素になってきます。
一方で、近年のインフレによる建築資材、人件費の価格高騰により、従前よりも賃料が約2割ほど高く設定されています。しかし、実質賃金の伸び悩みも影響し、エリアによっては新築完成後であっても、満室にすることが難しくなっています。
その中で注目されているのが、築20年以上の物件をリノベーションする方法です。リノベーションによって新築同様のデザイン性やコンセプトを持たせつつ、新築よりもリーズナブルな賃料設定が可能になります。
その結果、内見者のニーズと適合しやすくなるため、募集時期に関係なく早期成約が実現しやすいと言えます。
つまり、築20年以上の物件を所有し、早期に部屋を埋めたい場合は、デザイン性やコンセプトをを意識したリノベーションを検討することを強くおすすめします。
今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。
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取締役 長田 穣(オサダミノル)
アパート経営、空室対策コンサルタント
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