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なぜ賃貸リノベーションしなければならないの?


賃貸経営は借主が住み続ける限り、毎月安定した賃料収入が得られ、また私的年金や生命保険の代替として注目されています。そのため近年では不動産投資への関心が高まっています。



しかし建物の築年数が古くなると、次第に資産価値が下落するため、空室が目立ちやすくなります。空室を埋めるための賃料の値下げや、経年劣化による設備の修繕費の上昇などが続くと、キャッシュフローが悪化しやすくなります。



近年では古いアパートの空室対策として、リノベーションを行う物件が増えてきています。ただ不動産投資をされる方の中には、「多額の費用がかかるリノベーションをなぜ行わなければならないのか?」と疑問に感じる方も少なくないはずです。



そこで本投稿は、「築年数が古い物件には、なぜリノベーションが必要なのか」という点について、深掘りし、その背景やメリット、成功事例を分かりやすく解説します。


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▼ 目次



【本記事でお伝えする結論】


  • 近年のインフレで住宅ローン金利や建築費、新築賃料が上昇し、実質賃金も伸び悩む中、新築同等でありながら賃料がリーズナブルなリノベーション物件が注目されている。


  • 建築費の高騰により古いアパートを建て替えしても、相当数の頭金を用意できない限り、メリットは期待できない。一方リノベーションは建て替えの50~70%で可能な上、賃料の値上げもできるためメリットが大きくなる。


  • リノベーションを検討するタイミングは、築20年を超え、それまで行ってきた空室対策では十分な効果が得られず、空室が埋まりにくくなってきた時が目安となる。


  • 賃貸リノベーションを成功させるには、現代のライフスタイルに合う設備やデザイン空間を整え、間取りを工夫することが重要。また、競合物件との明確な差別化を図ることで、物件価値の維持や価格競争の回避につながる。


1.賃貸リノベーションがなぜ求められるのか?


賃貸リノベーションがなぜ求められるのか?

なぜ築年数が古いアパートは空室対策の一環として、コストがかかるリノベーションが求められるのでしょうか?その背景には以下の要因があるからです。



  • エリアによって集客戦略が異なるから

  • インフレの影響による新築建築費の高騰

  • 収益性の改善が期待できる

  • 仲介会社の紹介率が高い



それではこれらの点について、具体的に解説していきます。


エリアによって集客戦略が異なる


エリアによって集客戦略が異なる


日本の人口は2008年をピークに減少傾向にありますが、大都市と地方都市ではその状況が大きく異なっています。



1990年

2024年

増減

東京23区

約810万人

約980万人

+180万人

山梨県甲府市

約20万人

18万人

−2万人


例えば弊社物件がある山梨県甲府市と、東京23区の1990年と2024年の人口を比較すると、東京23区では1990年の人口が約810万人だったのが、2024年には約980万人と約170万人増加しています。



一方、山梨県甲府市の場合、1990年は約20万人だった人口が、2024年には約18万人と2万人減少しています。



大都市は今後も人口が増加が見込まれるため、賃貸需要は安定的であると考えられます。そのため物件の築年数が古くなっても、適正賃料で募集しリフォームを行えば、集客に苦戦することは少ないはずです。



しかし、山梨県甲府市では、今後も人口減少が続き、加えて地方都市の特徴として土地が余っていることもあり、ファミリー向けアパートに入居している借主は、一定の収入があれば戸建て住宅を購入し、住み替えることが予想されます。



その結果、競争力が高い築年数が浅い物件に人気が集中し、古い物件は賃料を下げても空室が埋まりにくい傾向が強まり、物件間の競争は二極化に拍車がかかると思われます。


インフレや住宅ローンの上昇は住み替えする方が少なくなる

ただし近年はインフレの影響で、住宅ローン金利や建築費が上昇し、加えて実質賃金の伸び悩みも重なっています。そのため、これまでのように戸建て住宅に住み替えを検討される方は少なくなると思われます。



一方で、新築物件の賃料もインフレの影響により高騰し続けています。新築並みでありながら賃料がリーズナブルなリノベーション物件への注目がさらに高まると考えられます。



これにより、築年数が古い物件はリノベーションを推進することで、空室問題や収益性の改善につなげるチャンスが生まれると言えます。


▶インフレ時こそリノベーションを行うべき理由については、過去記事をご覧下さい。


インフレの影響による新築建築費の高騰


インフレの影響による新築建築費の高騰



このため、建築費の上昇分を反映し、募集賃料も高めに設定せざるを得ません。しかし、先程もお伝えした通り、実質賃金が伸び悩んでいる現在では、一部の富裕層を除けば多くの方が「住みたくても住めない」可能性が高く、エリアによっては、建物完成前の全室満室は難しくなってしまいます。



建物完成後、空室が長期間続けば、賃料の値下げを検討せざるを得なくなり、想定していた収支シミュレーション通りにいかず、賃料収入自体にも悪影響を及ぼす懸念がでてきます。



さらに建築費が高止まりが続くと、建設時に相当の頭金を準備しなければ、従前と同じ収益を得ることが難しくなり、賃貸経営を行うメリットが薄れてしまいます。



リノベーションは建て替えと比べ50~70%コストカット可能

一方で、リノベーションは建て替えを比べると50~70%のコストで対応することができ、またリノベーションを機に賃料を値上げしても、新築物件と比べると2割程度安く提供できるため、新築や築年数が浅い物件に入居を検討する方にとっては、魅力的な選択肢となり、入居促進が期待できます。



リノベーションは物件の資産価値を高めることを目的で行われるため、経費上は「資本的支出」に分類されますが、毎年一定の減価償却ができます。加えて、安定した賃料収入を確保しやすくなるため、手元資金を増やすことが可能になります。



結果として、将来的に建て替えを検討する貸主にとって、新たな出口戦略となるので、費用対効果の面でも優れた選択肢といえます。


▶建て替えとリノベーションに関しては、過去記事をご覧下さい。




▶リノベーションによる新たな出口戦略の可能性に関しては、過去記事をご覧下さい。


収益性の改善が期待できる


収益性の改善が期待できる

物件の築年数が古くなると、設備の老朽化によるリフォーム費用が増加しやすくなります。また原状回復のみの改修では、部屋を探している方のニーズとは合わないため、結果として空室が長期化し、修繕費の負担が増えることで、稼働率が下落し、収益性が低下するリスクがあります。



しかしリノベーションを実施することで、ニーズとマッチした魅力的な部屋に生まれ変わり、さらに付加価値も高まります。その結果、賃料を値上げしても空室が早期に解消されやすくなるため、収益性を大きく改善させることが期待できます。


▶リノベーションで収益性を改善できる理由については、過去記事をご覧下さい。


仲介会社からの紹介率が高い


仲介会社からの紹介率が高い


at-homeが発表したリリースによると、部屋探しをされる方の約半数以上は、賃貸検索サイトで水回り写真を確認しているとのことです。



仲介会社の主な収入源は、物件成約に伴う仲介手数料です。リノベーション物件は、築年数は経過しているものの、新築並みの室内空間に生まれ変わり、さらにリーズナブルな賃料のため、近年ではリノベーション物件をあえて選ぶ方が増えてきています。



こうした背景を受け、リノベーション物件の募集が始まると、賃貸検索サイトで多くの反響が得られやすくなります。その結果、早期成約の可能性が高まるため、仲介会社も「早期に仲介手数料収入が得られる」と判断し、優先的に物件紹介してくれます。


▶at-homeが発表したリリースの詳細は、こちらをご覧下さい。



▶仲介会社が紹介したくなる物件の特徴については、過去記事をご覧下さい。


2.賃貸リノベーションのタイミング


賃貸リノベーションのタイミング

全面的な改修を伴うリノベーションは、費用が高額になるため、実施する際には、適切なタイミングを見極めることがポイントになります。



物件の築年数が20年以下であれば、表装リフォームをしっかりと行えば、設備や部屋全体の古さはあまり感じられないため、適正賃料で募集すれば、早期に部屋は埋まりやすくなります。



しかし築年数が20年を超えてくると、室内設備の償却は終了するだけでなく、機能性や利便性が明らかに劣るため、表装リフォームを強化しても空室が埋まりにくくなります。



もし適正賃料で募集しても、以前と比べ空室が埋まりにくいと感じた場合は、物件の競争力が低下していることを示唆しているため、このタイミングにリノベーションを検討すれば、競争力も高まりやすくなり、賃料を値上げしても早期成約しやすく、費用対効果も実感することができます。


▶リノベーションのタイミングの詳細は、過去記事をご覧下さい。



3.賃貸リノベーションを成功させるには?


賃貸リノベーションを成功させるには?

リノベーションはリフォームとは異なり、基本的に室内全体を改修することになります。そのため物件の競争力が高まり、相場以上の賃料設定しても早期成約が期待でき、収益性を改善させることができます。



しかしリノベーションに過剰なコストをかけても、賃料の値上げには限度があるため、投資に見合う効果が得られなくなるリスクがあります。リノベーションで成功させるには、デザイン性や機能性を高める他に、投資した効果を的確に把握することが重要になります。



それでは、賃貸リノベーションを成功させるポイントについて、解説します。


ライフスタイルに合った間取りにする


人気の間取り

ファミリー向けアパートに入居する方の特徴は、主に20~30代のカップルや新婚夫婦が多く、また女性が部屋探しの主導権を握っています。



かつてのファミリー向けアパートは、部屋数が多い方が人気があっため、DKの間取りが一般的でした。しかし近年では快適で充実したリビング空間を求めるニーズが増えたため、リノベーションの際に、ターゲット層を意識してLDKに間取りを変更するケースが増えています。



その一方で、少子化の影響などにより、3LDKの賃貸需要は縮小しています。LIFULL HOME'Sによると、弊社物件がある山梨県甲府市内で3LDKアパートを検索している方の割合は、わずか7%。対照的に1LDK、2LDKの検索数はそれぞれ約23%と3倍近い差が発生しています。



つまり、競争力が低下した築年数が古いアパートで、間取りが3LDKのままだと、競争から外れるリスクが高まることが伺えます。そのためリノベーションのタイミングで3LDKから2LDKへ間取り変更を行った方が、結果として早期成約につながりやすくなると言えます。


▶リノベーションによる間取り変更の詳細については、過去記事をご覧下さい。


内装の工夫


内装の工夫

リノベーション物件を求める方の特徴としては、新築物件でよく見られる画一的な部屋ではなく、自分の好みに合ったインテリアデザインを、存分に取り入れられる空間で暮らしたいと考えています。



そのためリノベーションの際、室内内装をターゲット層が好むインテリアテイストに整えると、「温かみが感じられる居心地が良い空間になる」ため、特に内見時の物件印象が良くなり、入居促進につながりやすくなります。



具体的な例として、室内の配色は3色以内に抑えることがポイントです。また、室内空間を広く見せる工夫として、白を基調としたシンプルナチュラルや北欧テイストを取り入れることで、入居後のライフスタイルをイメージしやすい住空間を作り出すことができます。


▶リノベーションの際に検討すべき内装の工夫、成功事例については、過去記事をご覧下さい。



コモディティ化を避ける


差積化に注意


築年数の古いアパートをリノベーションすることで、資産価値が向上し、賃料の値上げや入居率の改善が期待できます。



その一方で、時間の経過と共にその価値は減少し、加えて競合物件も同様にリノベーションを進めると、差別化が難しくなり、結果として価値が低下して価格競争に巻き込まれるリスクが高まります。



この現象のことを、マーケティング用語で「コモディティ化」といいます。実際に競合するリノベーション物件を比較すると、デザイン性や機能性は高い反面、どの部屋も同じような感じに見て取れます。



これでは時間が経つにつれて、リノベーション価値が目減りし、一部の借主から賃料が高いと判断され、契約更新のタイミングで賃料の値下げを要求される可能性が出てきます。また再募集する際も、賃料の維持が難しくなってしまいます。



リノベーション後のコモディティ化を回避するためには、競合物件が追随できない、独自の設備の導入や明確な差別化を図ることが重要な施策となります。


▶コモディティ化の詳細については、過去記事をご覧下さい。


収納を強化する


収納を強化する

ダイワハウスが発表したリリースによると、集合住宅に入居している方の約7割は、収納に対して不満を抱いていることがが明らかになっています。



そのため近年建設された新築物件では、居住スペースを多少犠牲にしてでも、収納環境を充実させる工夫が施されています。一部の物件には、大型のウォーキングクローゼットが標準装備されています。


▶ダイワハウスが発表したリリースの詳細は、こちらをご覧下さい。




一方、築年数が古いアパートで見られる収納の特徴としては、中棚が設置されているタイプが多く、突っ張り棒を用意する手間がかかります。また、丈が長いワンピースやコートなどを収納する場合、棚が邪魔になってしまいます。



そのためリノベーションの際に、一部の収納をクローゼットに改修することで、収納容量が増えるため、室内がすっきちと保たれ、生活感が感じにくくなります。



なお、布団や嵩張る荷物を収納する際には、中棚がある収納の方が利便性が高いため、全ての収納をクローゼット化にする必要はありません。


▶収納力を強化させる方法については、過去記事をご覧下さい。


4.賃貸リノベーション成功事例紹介


賃貸リノベーション成功事例紹介


弊社物件は1993年築で、現在3棟所有しています。新築当時の間取りは3LDK4戸、2LDK8戸、3DK8戸という構成でした。



そのうち3DKに関しては、ライフスタイルの変化により需要が低下してきたため、退去を機に2LDKに間取りを変更を実施し、また空室対策として表装リフォームを強化していたこともあり、2016年までは比較的経営は安定していました。



ところが翌年の繁忙期、今までの成功事例がまったく通用しなくなり、募集部屋の殆どが埋まらず、さらに3月末に転勤による退去が2件同時に発生したことで、赤字に転落してしまいました。



リフォームからリノベーションへと方針転換


これを機にリフォームからリノベーションと方針を転換しました。



ただし今後リノベーション物件は増えていくことが予想されるうえに、物件がある山梨県甲府市の空室率は約25%と、全国と比較すると高い水準となってます。明確な差別化を図らなければ、時間の経過と共に価値が下がり、価格競争に陥る可能性が高いと判断しました。



そこで成約ターゲットを20~30代女性に絞り込み、自然素材を活かし、明るい雰囲気を演出できる「カフェスタイルに特化」したリノベーションを展開。



またリノベーションを機に賃料を最大で10%値上げして募集していますが、顧客ニーズへの柔軟な対応として、賃料をリーズナブルにした部分リノベーション部屋を合わせて開発しました。



さらに入居後の室内のレイアウトがしやすいよう、白を基調とした配色を心がけ、一部の収納スペースをクローゼットにリフォームすることで、収納力を向上させました。


リノベーション実績

これらの取り組みによって、競合物件との明確な差別化を図ることに成功し、従前と比べ成約期間の短縮、賃料の値上げしても安定した入居率を実現したため、2020年以降は4期連続で増収増益を達成することができました。



リノベーション事業による実績が面バンクからも高く評価され、その結果、以下の成果を得ることができました。



  • 借入金の一部の金利引き下げに成功

  • 複数の大型融資を一本化し、毎月の返済額を軽減

  • 信頼の証とされる当座貸越契約を締結



これらにより従前と比べ手元資金に余裕が生まれ、その一部を投資信託にまわすことができ、更なる資産形成も可能になりました。



また自然素材を活用したリノベーションを行ったことで、一般的な賃貸アパート比べると、貸主負担の原状回復費用を大幅に抑えることができるため、ランニングコストの軽減や早期募集が可能になりました。


▶原状回復費用の削減事例については、過去記事をご覧下さい。



▶弊社リノベーション、実績の詳細は、過去記事をご覧下さい。



5.まとめ


今回は、「築年数が古い物件には、なぜリノベーションが必要なのか」という点について、お伝えしました。冒頭でお伝えしたポイントをもう一度確認しましょう。



  • 近年のインフレで住宅ローン金利や建築費、新築賃料が上昇し、実質賃金も伸び悩む中、新築同等でありながら賃料がリーズナブルなリノベーション物件が注目されている。


  • 建築費の高騰により古いアパートを建て替えしても、相当数の頭金を用意できない限り、メリットは期待できない。一方リノベーションは建て替えの50~70%で可能な上、賃料の値上げもできるためメリットが大きくなる。


  • リノベーションを検討するタイミングは、築20年を超え、それまで行ってきた空室対策では十分な効果が得られず、空室が埋まりにくくなってきた時が目安となる。


  • 賃貸リノベーションを成功させるには、現代のライフスタイルに合う設備やデザイン空間を整え、間取りを工夫することが重要。また、競合物件との明確な差別化を図ることで、物件価値の維持や価格競争の回避につながる。



賃貸市場は今後、人口減少に伴う賃貸需要の低下、また節税対策や老朽化などを背景に、新規物件の供給は増加し、それによりエリア空室率はさらに悪化することが考えられます。



空室率悪化は競争力が低下した古い物件にとっては、非常に不利になるものの、近年では部屋探しの価値観が多様化しているため、適切なリノベーションを施すことで収益物件として再生することが可能です。



築年数が古い物件が生き残るためには、リノベーションが不可欠であると言っても過言ではないでしょう。



今回ご紹介した内容を実践して頂ければ確実に効果は期待できますが、「こんなのどこから手をつけていいかわからない!」という方もいらっしゃるのではないかと思います。


そんな時は私ども(有)山長の「お手軽無料相談」をご利用ください。


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空室対策コンサルタント 有限会社山長
有限会社山長 長田 穣

取締役 長田 穣(オサダミノル)

アパート経営、空室対策コンサルタント


あなたのアパート経営を支援させていただきます!


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